この秋、女性ファッション雑誌でよく目にするようになった「ハーネス・ファッション」。ハーネスとはもともと馬具の一種で、犬の胴体に装着する胴輪としても知られている。2012年にニューヨークのファッションショーで紹介されたものが日本に上陸し、歌手の加藤ミリヤなどがブームに火をつけた。
一般の女性たちの間に広く浸透しつつある「ハーネス・ファッション」だが、SM界隈でも驚きをもって受け入れられているという。自身がSM趣味をもつという女性Aさん(32歳)は次のように話す。
「ハーネスが20代の女の子向けの雑誌に載っていると友人に教えられてドキッとしました。ハーネスといえば、SMの拘束具として有名なボディ・ハーネスがありますが、こういうマイノリティの楽しみが一般女性のファッションで広まるとは驚きですね」(Aさん)
こうしたファッションが広まることを、SM愛好家としてはどのように感じているのだろうか。
「ハーネスを流行らせたのはファッションリーダーといわれているような歌手や芸能人だということですが、芸能人はともかく一般人が普段使いで身につけることには違和感を覚えますね。
そもそもハーネスなどの拘束具は、個人が内に秘めている性的な嗜好を象徴する繊細なものです。安全に使用できるという信頼の置けるパートナーがいて初めて使用できるアイテムですから、そういう背景を知らずに身につけるのはあまりオススメしませんね」(同前)