国際情報

米国の精子バンク 1人のドナーから150人の子供生まれた例も

 米国では多くの精子バンクが1人の精子からのドナー提供は25人までといったガイドラインを設けているものの、法律で規制されているわけではない。不妊治療クリニックや精子バンクは優良で人気の精子ドナーから多大な利益をあげているといわれる。

 2011年9月5日付ニューヨーク・タイムズ紙は、1人の精子ドナーから150人もの子供が生まれている事例を報じた。記事によれば7年前に精子ドナーで息子を授かったシンシア・デイリーさんは、自分の子供の異母きょうだいがわかると現代版の大家族になると考えた。

 そこで、同じ精子ドナーを父親に持つ子供を検索できるオンライン・グループ作りに参加した(現在ではドナーきょうだいの自主的登録サイトがあり、そのデータベースを精子ドナーのIDから検索できる)。

 その結果、なんと息子には150人の異母きょうだいがいることがわかった。しかもその数は増え続けていた! また、ほかにも異母きょうだい50人以上のケースが多数あることがわかったのだ。

 このニュースが報じられると同じドナーの父親を持つ子供たちが結婚して近親相姦となってしまうことを危惧する声が巻き起こった。

 遠い所にある不妊クリニックや精子バンクにわざわざ行く人は少ないと思われる。たとえば息子の結婚相手が同じ都市に住む腹違いの娘になる可能性があるわけだ。

 あるテレビのドキュメンタリー番組では、学生時代に精子ドナーになっていた男性がドナーきょうだいサイトで自分の精子の利用状況を調べたところ、74人が確認できた、つまり自分の子供が74人いたという話が紹介されている。

※週刊ポスト2013年12月13日号

関連キーワード

トピックス

広陵野球部・中井哲之監督
【広陵野球部・被害生徒の父親が告発】「その言葉に耐えられず自主退学を決めました」中井監督から投げかけられた“最もショックな言葉” 高校側は「事実であるとは把握しておりません」と回答
週刊ポスト
薬物で何度も刑務所の中に入った田代まさし氏(68)
《志村けんさんのアドバイスも…》覚醒剤で逮捕5回の田代まさし氏、師匠・志村さんの努力によぎった絶望と「薬に近づいた瞬間」
NEWSポストセブン
自宅で亡くなっているのが見つかった中山美穂さん
《ずっと若いママになりたかった》子ども好きだった中山美穂さん、元社長が明かした「反対押し切り意思貫いた結婚と愛息との別れ」
週刊ポスト
連敗中でも大谷翔平は4試合連続本塁打を放つなど打撃好調だが…(時事通信フォト)
大谷翔平が4試合連続HRもロバーツ監督が辛辣コメントの理由 ドジャース「地区2位転落」で補強敢行のパドレスと厳しい争いのなか「ここで手綱を締めたい狙い」との指摘
NEWSポストセブン
伊豆急下田駅に到着された両陛下と愛子さま(時事通信フォト)
《しゃがめってマジで!》“撮り鉄”たちが天皇皇后両陛下のお召し列車に殺到…駅構内は厳戒態勢に JR東日本「トラブルや混乱が発生したとの情報はありません」
NEWSポストセブン
事実上の戦力外となった前田健太(時事通信フォト)
《早穂夫人は広島への想いを投稿》前田健太投手、マイナー移籍にともない妻が現地視察「なかなか来ない場所なので」…夫婦がSNSで匂わせた「古巣への想い」
NEWSポストセブン
2023年ドラフト1位で広島に入団した常廣羽也斗(時事通信)
《1単位とれずに痛恨の再留年》広島カープ・常廣羽也斗投手、現在も青山学院大学に在学中…球団も事実認める「本人にとっては重要なキャリア」とコメント
NEWSポストセブン
芸能生活20周年を迎えたタレントの鈴木あきえさん
《チア時代に甲子園アルプス席で母校を応援》鈴木あきえ、芸能生活21年で“1度だけ引退を考えた過去”「グラビア撮影のたびに水着の面積がちっちゃくなって…」
NEWSポストセブン
異物混入が発覚した来来亭(HP/Xより)
《ラーメンにウジ虫混入騒動》体重減少、誹謗中傷、害虫対策の徹底…誠実な店主が吐露する営業再開までの苦難の40日間「『頑張ってね』という言葉すら怖く感じた」
NEWSポストセブン
暴力問題で甲子園出場を辞退した広陵高校の中井哲之監督と会見を開いた堀正和校長
【「便器なめろ」の暴言も】広陵「暴力問題」で被害生徒の父が初告白「求めるのは中井監督と堀校長の謝罪、再発防止策」 監督の「対外試合がなくなってもいいんか?」発言を否定しない学校側報告書の存在も 広陵は「そうしたやりとりはなかった」と回答
NEWSポストセブン
イギリス出身のインフルエンサーであるボニー・ブルー(本人のインスタグラムより)
《過激すぎる》イギリス公共放送が制作した金髪美女インフルエンサー(26)の密着番組、スポンサーが異例の抗議「自社製品と関連づけられたくない」 
NEWSポストセブン
悠仁さまに関心を寄せるのは日本人だけではない(時事通信フォト)
〈悠仁親王の直接の先輩が質問に何でも答えます!〉中国SNSに現れた“筑波大の先輩”名乗る中国人留学生が「投稿全削除」のワケ《中国で炎上》
週刊ポスト