本来であれば、ウォレン委員会が彼らを厳しく追及しなければならなかった。
パレードの約1時間前、エルム通りに止まっていた一台の小型トラックからライフルらしきものを手にした若い男が、小高い丘を駆け上がっていくところが目撃されている。目撃者であるジュリア・アン・マーサーによれば、運転手の人相はジャック・ルービーその人に間違いなかったという。
ここで名前を挙げたオズワルド周辺の人脈は、暗殺実行の下部組織だったと考えられる。実際に引き金を引いたスナイパーはシカゴの組織犯罪のボス、サム・ジアンカーナ、フロリダの殺しのオーガナイザー、サントス・トラフィカンテ、そしてニューオーリンズのドン、カルロス・マルセロら大物マフィアが送り込んだ。
例えば、その中の一人がジアンカーナの信頼した殺し屋チャッキー・ニコレッティだったとされるが、1977年下院暗殺調査特別委員会で証言する直前に消されてしまった。
※SAPIO2014年1月号