ライフ

「新・ビッグ3」の影響を受けた若い作り手増えるラーメン界

『饗 くろき』の「塩そば」850円

 最近の新トレンドの流れは、東京の3軒のラーメン店の登場から始まったといっても過言ではない。それは、2011年に登場した「新・ビッグ3」と呼ばれるラーメン店=ベジソバの『ソラノイロ』、牛骨らぁ麺の『マタドール』、塩そばの『くろき(きは「七」が3つ)』である。

『ソラノイロ』のように女性にも入りやすいメニューや内外装、接客を心がけたり、『マタドール』のように牛骨に着目して新味を作り上げたり、『くろき』のように和食や他の料理の経験者がその知識や技を応用してラーメン界に参入してきたのだ。

 思えば、これまでも時代を先取りした「3店」が業界をリードしていく傾向にあった。1996年には、動物系・魚介系ダブルスープの『麺屋武蔵』『青葉』と神奈川淡麗系の『くじら軒』が登場。いずれも洗練されたバランスの良い味が人気を集め、『麺屋武蔵』は清潔な店内、ジャズのBGM、券売機の導入という従来のラーメン店のイメージを覆す店づくりも話題になった。この3店に影響を受けたレベルの高い店が2000年頃から続々とオープンし、爆発的なラーメンブームが到来したことは記憶に新しい。

 そしてここ最近では、この「96年ビッグ3」の再来ともいわれている「新・ビッグ3」の影響を受けた若い作り手の店が増え、「鶏白湯」をはじめ、醤油や味噌、豚骨など、歴史あるジャンルに新風を吹き込んでいるのだ。

 蕎麦の歴史は400年、パスタの歴史は700年とされる。それに比べれば、1910年の浅草『来々軒』創業に始まったラーメンの歴史はまだ100年余り。これからますます大きな変化を遂げていくに違いない。

※週刊ポスト2014年2月7日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

大谷翔平選手(時事通信フォト)と妻・真美子さん(富士通レッドウェーブ公式ブログより)
《水原一平ショック》大谷翔平は「真美子なら安心してボケられる」妻の同級生が明かした「女神様キャラ」な一面
NEWSポストセブン
裏金問題を受けて辞職した宮澤博行・衆院議員
【パパ活辞職】宮澤博行議員、夜の繁華街でキャバクラ嬢に破顔 今井絵理子議員が食べた後の骨をむさぼり食う芸も
NEWSポストセブン
海外向けビジネスでは契約書とにらめっこの日々だという
フジ元アナ・秋元優里氏、竹林騒動から6年を経て再婚 現在はビジネス推進局で海外担当、お相手は総合商社の幹部クラス
女性セブン
岸信夫元防衛相の長男・信千世氏(写真/共同通信社)
《世襲候補の“裏金相続”問題》岸信夫元防衛相の長男・信千世氏、二階俊博元幹事長の後継者 次期総選挙にも大きな影響
週刊ポスト
女優業のほか、YouTuberとしての活動にも精を出す川口春奈
女優業快調の川口春奈はYouTubeも大人気 「一人ラーメン」に続いて「サウナ動画」もヒット
週刊ポスト
二宮和也が『光る君へ』で大河ドラマ初出演へ
《独立後相次ぐオファー》二宮和也が『光る君へ』で大河ドラマ初出演へ 「終盤に出てくる重要な役」か
女性セブン
真剣交際していることがわかった斉藤ちはると姫野和樹(各写真は本人のインスタグラムより)
《匂わせインスタ連続投稿》テレ朝・斎藤ちはるアナ、“姫野和樹となら世間に知られてもいい”の真剣愛「彼のレクサス運転」「お揃いヴィトンのブレスレット」
NEWSポストセブン
デビュー50年の太田裕美、乳がん治療終了から5年目の試練 呂律が回らず歌うことが困難に、コンサート出演は見合わせて休養に専念
デビュー50年の太田裕美、乳がん治療終了から5年目の試練 呂律が回らず歌うことが困難に、コンサート出演は見合わせて休養に専念
女性セブン
交際中のテレ朝斎藤アナとラグビー日本代表姫野選手
《名古屋お泊りデート写真》テレ朝・斎藤ちはるアナが乗り込んだラグビー姫野和樹の愛車助手席「無防備なジャージ姿のお忍び愛」
NEWSポストセブン
破局した大倉忠義と広瀬アリス
《スクープ》広瀬アリスと大倉忠義が破局!2年交際も「仕事が順調すぎて」すれ違い、アリスはすでに引っ越し
女性セブン
大谷の妻・真美子さん(写真:西村尚己/アフロスポーツ)と水原一平容疑者(時事通信)
《水原一平ショックの影響》大谷翔平 真美子さんのポニーテール観戦で見えた「私も一緒に戦うという覚悟」と夫婦の結束
NEWSポストセブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン