塩釜直送おでんに、甘くない焼酎ハイボールが合う
直後のあの大震災をなんとか乗り越え、かわいいプチ角打ち店が本格的に動き出した。
サラリーマンからの手応えは以前と変わらぬ強さのままで、場所柄、観光客や女性客が増加し、平均年齢も少し若くなったという。
左端で一人飲みしていた女性の横にいつの間にか彼が寄り添う。実は新婚さんで、ここで待ち合わせていたのだ。
「おととしの秋、札幌から転勤してきてここにたばこを買いに来たら、彼女が飲んでいたんです。何度か飲むうちに結婚しようと決めてしまった。幸せに出会えました」(38歳、ビル管理会社)
改装以前から通っていて、この2人と飲み仲間だという40代氏は、めでたいめでたいとニコニコ顔。
「改装してから、気の合う客が増えましたね。そんな彼らと飲む1杯目は、とりあえずビールでしたけど、今はまず焼酎ハイボールなんですよ。甘くないのがうれしいし、いろんな酒にスムースに進めるんです。初めて飲んだときは、疲れた金曜日の喉にうまさが染み渡りました。彼と彼女は人生の伴侶に、私はいい酒にそれぞれ出会えたってことなんですね」
紹介が遅くなったが、『菅原酒店』は、角打ち以上に、高額当選の出る宝くじの店としてもその存在を伝説的に認知されている。
「3億円が2度、1億円が1度出ていますからね。幸にも福にも出会える角打ち店なんです」
(前田さん)