3人それぞれまったく別の個性を持っていて、それが組み合わさったトリオもいます。
今、一番売れている若手トリオはパンサーだと思いますが、彼らは養成所の学年も、年齢も、出身地も違う。キャラクターも違うし、全員バラバラのタイプなんです。それがいい意味で作用しているというか、バラバラだからこそ程よい距離感があります。それが面白さにつながっていて、人気の理由のひとつではないでしょうか。
それぞれの個性がはっきりしているのは、森三中も同じです。彼女たちは1人でもテレビに出られるし、大島(美幸)&黒沢(かずこ)という組みあわせでも、村上(知子)&大島でもいける。大島さんだったら、2人よりも“汚れた仕事”をいとわないし、黒沢さんはモテないキャラを生かせるし、村上さんは女優もできる。3人ともまったく違った個性があるので、どういう編成でも出られるんです。番組を作る側にすると、使い勝手もいいし、何かやってくれるという安心感もある。3人の個性がそれぞれと違うことで、トリオとしての存在感がグッと増していると言えます。
一方で、1人の絶対的な輝きで成り立っているトリオもいます。
ロバートはそうだと思います。秋山(竜次)さんは見た目もキャッチーだし、ネタをやった時の爆発力もあるので、秋山さんでロバートが成り立っているところがある。強烈なキャラの人がいて、そこを中心にまとまるというか。他にこのパターンなのが、ジャングルポケットです。斉藤(慎二)さんは、キャラクターが圧倒的ですよね。彼らのネタを初めて見る人は、まず斉藤さんのキャラに目がいくと思います。ひとりが目立つことで、結果的にトリオにも注目が集まるのです。
やっぱりお笑いはコンビが基本で、トリオは迷った末にそこに辿りついたパターンが大半なので、そういう意味ではあまり数は多くないわけですが、近年では、キングオブコントで東京03やロバートが優勝するなど、トリオが活躍していますよね。今後は彼らの活躍を見て、トリオでやろうという若い人が増えてくるかもしれないです。