■1968年:霞が関ビルディング(36階。147m)
 東京都千代田区。超高層ビルの先駆け的存在。展望回廊には多い日で1万人が訪れた。

■1970年:世界貿易センタービル(40階、152m)
 東京都港区。再開発に伴い、2019年から解体工事が開始され200mの高層ビルが2024年竣工予定。

■1971年:京王プラザホテル(47階、170m)
 東京都新宿区。淀橋浄水場跡地再開発の一環で建設。最上階の展望室には7か月で100万人が訪れた。

■1974年:新宿住友ビルディング(52階、210m)
 東京都新宿区。愛称「三角ビル」。ゴジラなど特撮モノでも破壊シーンが登場した超高層建築の代表格。

■1974年:新宿三井ビルディング(55階、225m)
 東京都新宿区。西新宿超高層ビル群の一角を担うも、完成翌年には屋上から飛び降り自殺者が出る。

■1978年:サンシャイン60(60階、240m)
 東京都豊島区。60階の展望台に向かうエレベーターは、分速600mで当時世界最速。初日の人出は10万人を記録。

■1991年:東京都庁・第一本庁舎(48階、243m)
 東京都新宿区。当初は「豪華すぎる」との批判もあったが、周辺施設が軒並み増収を果たす。

■1993年:横浜ランドマークタワー(70階、296m)
 神奈川県横浜市。横浜初の“日本一ビル”。「横浜みなとみらい21」を一躍全国区にした。

■2014年:あべのハルカス(60階、300m)
 最上階の展望台からは近隣に並ぶ高層ビルと、その周辺に広がる庶民の街の風景が見られる。ビルの中には百貨店の近鉄のほか、家電メーカーのシャープ、銀行、大学のサテライトキャンパス、美術館などが入る。

 苦節120余年、雌伏の甲斐あって大阪の日本一返り咲きの効果は絶大だ。「あべのハルカス」を含む、一連の大規模再開発で路線価は急騰中。初年度の経済波及効果は約4549億円と予想され、府予算の15%に及ぶという。市民の反対の声が多数をしめる中、出直し市長選に打って出る橋下徹氏を尻目に、「大阪あべのミクス」が関西を盛り返すか──。

※週刊ポスト2014年3月14日号

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