【書籍紹介】『約束の海』山崎豊子/新潮社/1785円
1989年、元海軍少尉を父に持つ海上自衛隊員の花巻朔太郎は、潜水艦「くにしお」の船務士として、日々日本近海の警戒監視訓練を行なっていた。
ある日、「くにしお」が遊漁船と衝突、30名もの犠牲者が出る大事故に。過熱するマスコミの報道により〈国民の間に自衛隊のありようを巡るさまざまな論議を巻き起こした〉。花巻たち乗組員は次々と過酷な状況へと追い込まれていくが……。戦争をしないための軍隊「自衛隊」を描いた未完の大作。
※週刊ポスト2014年3月21日号