子どもの迷子対策用や紛失時の探索用にと携帯電話のGPS機能を活用する人も少なくないが、ペットの世界でもGPS装置の活用が広まりつつある。主宰するCan! Do! Pet Dog Schoolで科学的な理論に基づく犬のしつけを指導する西川文二氏が、犬用GPSについて解説する
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刑事モノとかスパイモノとか見てると、相手の居場所をばっちし追跡できる、ちっちゃなGPS装置なんかが出てくる。
見るたんびに思ってた。あんなん首輪につけられれば、旅先で迷子になったらどうしよう、なんていう不安も解消できるのにって。
かつて調べたこともある。猟犬なんかにつけるヤツが、あるにはあった。ただ、でかい、重い。首輪につける、ってな感じじゃない。
それがですね、出るっていうんですよ。そこそこ小さいヤツが。
犬につける装置は、フリスクの箱を縦方向に3分の2に縮めたくらいの大きさ、重さは29グラム。ちょっち微妙な大きさ。
装置としてはこれだけじゃなくてですね、首輪につけた装置とブルートゥースでつながるベースステーション、が付いてくる。これがないと充電もできない。
新しいテクノロジーを感じさせるのは、歩数や、活動時間のデータをクラウド上のサーバに送って情報処理までするってとこ。サーバを介してスマホやPCで、消費カロリーや睡眠時間などの各情報が見られ、健康管理もできる。
で、首輪に付けた装置が、ブルートゥースの通信範囲から外れると、スマホやPCに教えてくれる。と同時に、首輪側の装置はGPS衛星とクラウド上のサーバとやりとりをはじめ、スマホやPCから位置が確認できるようになる。
気になるお値段は、装置サービス込み込みで、初年度年間2万5900円、次年度から7500円。
ま、いろいろできてのこのお値段、魅力的といえば魅力的。でも私めが欲しいのは、安い、うまい、早い! じゃなかった、安い、小さい、どこにいるかがわかればいい、ってだけの、GPSなGPS。
前の方のGPSは、Guutto・Price・Sagemashitaの頭文字、ってことですけどね。
※週刊ポスト2014年4月4・11日号