世界で人気「ソウルレッド」の塗装技術もこだわりが詰まっている
「エクステリアデザイナー、インテリアデザイナー、カラーデザイナー、クレイモデラー、そして生産部門の技術者も、みんなが一つのものを見ているとフィルターがかからずに、良いものは良いと思える。マツダがクレイにこだわるのはそこだと思います」と助川さんは語る。
こうした“こだわり”はクレイだけでなく、カラーリングもデザインの一環として、独自のカラーを実現した。マツダの世界的なヒットカラーとなっている『ソウルレッド』を支えているのが、塗装部門の技を結集させた「匠塗り」だ。数々の困難な課題を克服して、従来のメタリック(もしくはソリッド)層+クリヤ層の2コート、ソリッド層+マイカ層+クリヤ層の3コートとも違う、“メタリック層+半透明層+クリヤ層”という新たな3コートを誕生させたという。
「日本人のクルマ離れは、自分の好きなクルマがわからない人が増えているからではないでしょうか。携帯電話を買う時と同じように、形や色などの好き嫌いをはっきり言ってもらえる、個性あるクルマを造り続けることで、多くの人にもっとクルマへの興味を持ってもらいたいですね」(助川さん)