THE OUTSIDERプロデューサーの前田日明氏(左)と元K-1プロデューサー谷川貞治氏


 2008年から定期的にイベントを開催している前田がプロデュースするTHE OUTSIDERは、決して地下格闘技とは自称しないが不良たちを集めるとの掛け声で始まった。6月22日のディファ有明大会で第31戦を迎える同大会は、出場資格を「年齢16~35歳まで、プロでの試合経験が3試合以下の者」としたため、元暴力団員で逮捕歴もあり顔面のタトゥーが特徴的な瓜田純士に代表されるような不良も参戦しているが、地道にトレーニングを積んだアスリートも含まれている。

 THE OUTSIDERで実績を積めば、将来的にはアメリカの総合格闘技イベント「UFC」のような華やかな場所へ出られる可能性が開ける。ブーム消滅で鬱屈としていた業界にとっては立派な「改革」といえた。いかにも不良が好きそうな成り上がりの道が用意されているが、彼らによるトラブルも頻発している。

「コツコツとトレーニングするのが嫌いなタイプが多いので、まじめに格闘技スキルを磨いてきた相手だと勝てないのですが、見栄を張りたいから負けるのは嫌い。だから結果に納得がいかず暴れる。観客も、出場者の仲間が多いからマナーが悪い者が多い。聞くに堪えない野次は普通に聞こえてきます。THE OUTSIDERは客席へ入場させるときに金属探知機を導入したことで話題になりました。それでも、集客やDVDなど関連商品の売り上げが好調ですし、ビジネスとしては成功といえるのでは」(前出・格闘技雑誌編集者)

 1990年代から活動してきたリングスの運営で培った映像化のノウハウを応用し、THE OUTSIDERは発足当初からプロの手による映像を蓄積しソフト化してきた。現在は、過去にPRIDEの映像配信も行っていたDMM.comでも試合映像が配信されている。出場選手が出演するVシネマやドキュメンタリー映画も制作され関連商品が多いのも特徴だ。

 かつてK-1イベントプロデューサーをつとめた谷川貞治氏は、THE OUTSIDERが実績を重ねる様子をみて「前田さんは賢いですね。いいところに目をつけてますね」と羨ましそうに語ったという。これまで、格闘技とビジネスは両立しづらいと言われ続けてきた。前田日明氏が取り組んでいる方法は、新たな道を示しているのかもしれない。

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