料理研究家の吉田三和子さんは「健康に良いものを、オシャレに美味しく食べられるのがフルーツグラノーラの良いところですね」と人気の理由を解説している。
「グラノーラに欠かせないオーツ麦は、水溶性食物繊維のひとつβ-グルカンを多く含むことから、いまもっとも注目を集めている食材のひとつです。β-グルカンにはコレステロールの吸収を抑制し、血中コレステロール値を下げる効果があると言われています。また、ゆっくり胃の中を移動するので満腹感が持続しやすく、食べ過ぎを防ぐダイエット効果も期待できます。
ご飯やパンだと、それだけでは栄養バランスが偏るので魚や肉、卵や野菜などを用意するぶん手間がかかります。でも、フルーツグラノーラならそれだけで栄養バランスがとれる。牛乳やヨーグルトと合わせても美味しいですが、スープに混ぜたりサラダに振りかけてもいいですね。オーブンでグラノーラを手作りするこだわり派の人もいますが、市販のものにフレッシュフルーツを加えるだけでもオリジナルのグラノーラ料理が簡単にできます。
今の中高年世代は、健康は気になるけれどオシャレであることも辞めたくない。だから、美味しくて健康に良いものをオシャレに食べられるグラノーラが人気を集めているのでしょう」
日本はもともと、コメを中心とした朝食だったが利便性からパン食が優勢になった。これからも朝食の大勢が変化する可能性は十分にある。手軽で栄養バランスがよい「第3の朝食」グラノーラは、今後ますます存在感を増していきそうだ。