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パン絶対優位の市場に異変 「第3の朝食」が伸びている理由

フレッシュフルーツを加えてオリジナルのフルグラに

 朝食ブームと言われて数年経つが、いまだに衰える気配はない。ホテルの朝食ビュッフェや海外の有名店には週末ともなれば長い順番待ちの列ができ、パンケーキやエッグベネディクトなど人気メニューの食べ比べをする人が続出している。そして、健康意識の高まりとともに朝食への関心は上昇するばかりだ。これまでは外食を中心に語られてきた朝食ブームだが、家庭での朝ごはんにも変化が生まれつつある。

 自宅で食べる朝食についての調査によると、現代の日本人は53.7%もの人が「パン食」を、次に31.0%の人が「ご飯食」をとっている(株式会社ドゥ・ハウス調べ)。準備の手軽さや時間がない慌しさを反映してか、日本の標準的な朝の風景ではパン食が優勢だ。

 パン・シリアル類のPOSデータによる売り上げランキング(提供:NPI CLOUD)をみると、3月17~23日、3月24~30日、4月28~5月4日の三期ともに上位20位に入っている商品のうち19品がパン類で、トップ5はトーストになる食パンの銘柄が並ぶ。そのランキングでシリアルとして唯一登場し、12位から最高6位と急激に順位を上げているのが「フルグラ」(カルビー)だ。2013年に前年比51%増の95億円を売り上げた「フルグラ」は、今年2月から生産ラインが1.5倍に増強され、2014年の売上は130~140億が見込まれている。

「フルグラ」はグラノーラと呼ばれるシリアルのひとつ。オーツ麦などを香ばしく焼いたグラノーラにドライフルーツ類を混ぜたもので、特にフルグラはサクサクとした食感の良さが特徴だ。手軽に食べられ、しかも一食でバナナ4本分の食物繊維、ほうれん草の10倍もの鉄分を含み、塩分はわずか0.1グラムと栄養価も高い。パン、ご飯に続く「第3の朝食」と位置付けられているシリアル類のなかでも特に人気を集めている。

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