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こども電話の現担当 放送後にも電話する永六輔に感銘受けた

 平日夕方にラジオから流れる「ダイヤル、ダイヤル、ダイヤル、ダイヤル、まわして~!」というテーマソングでおなじみだった『全国こども電話相談室』(TBSラジオ)が今年7月、50周年を迎えた。ラジオ番組では指折りのご長寿番組だ。

 番組が始まったのは東京五輪の年、1964年(昭和39年)7月13日。TBSのプロデューサーが「ラジオ番組の中で子供の疑問、相談を受け付ける番組を作りたい」と思い立ち、番組は生まれた。

 当初は『オーナー』(平日午後1時~6時)という番組内のひとコーナーだった。その後、独立番組となり時間帯の変化を重ね、1997年に日曜朝9時から1時間の番組となったのだ。そして、2008年からは『全国こども電話相談室・リアル!』(日曜午前9時~)と名前を変えてリニューアルし、現在も子供の悩み相談を受け続けている。50年間で届いた質問や相談は通算50万件以上となった。

 現在はメールかはがきで質問を受け付けており、月に届くのは100件以上。週1回の放送で基本的に1件の相談に対応するが、放送されない相談にも1つ1つ返信している。これは50年前から変わらないスタイルだ。

 リニューアル前も週60~70件届く質問のうち、番組で取り上げることができたのは5~6件だけ。しかし放送されなかった質問や相談にも“アフターケア”と称してすべて電話で回答していたのである。

 2008年のリニューアル時からパーソナリティーを務めるラジオDJの山本シュウさんが当時を振り返る。

「番組を引き継ぐ時、最終回の収録を見にスタジオへ行ったんです。その日の回答者は放送タレントの永六輔さん。番組が終わって、永さんにお花が渡されみんなが拍手していよいよ引き継ぎだと思っていたら、永さんは別室の電話受付のほうに行って電話の前に腰を下ろした。

 放送から漏れた質問に答え始めたんです。そうやって永さんたちが44年間にわたって電話を受け続けてきた熱意を目の当たりにして、熱いものがこみあげてきて涙が出ました。ぼくも番組を責任もってやっていかなければと決意したんです」(山本さん)

※女性セブン2014年9月4日号

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