ライフ
2014.08.30 16:00 NEWSポストセブン
眠り下手改善は同時刻起床が肝「眠れないなら寝るな」の教え
9月3日は「睡眠の日」だと知っていましたか?睡眠について悩みを抱える人に、コラムニストのオバタカズユキ氏が一冊の本を紹介する。
* * *
ほとんど知られていないと思うが、9月3日は「睡眠の日」、その日を挟んだ8月27日から9月10日の2週間は「秋の健康睡眠週間」である。
これは「睡眠健康への意識を高める」啓蒙活動として、2011年に精神・神経科学振興財団と日本睡眠学会が協力して定めたものだ。3月18日も「睡眠の日」、毎年3月11日から25日までは「春の健康睡眠週間」となっている。3月18日のほうは、世界睡眠医学界が「世界睡眠の日」としているのに合わせたものとのことだが、9月3日は「ぐっスリー」だからそうしたという、眠気を誘うに十分なゆるい語呂合わせが制定理由だ。
ネットで調べても、睡眠の日や健康睡眠週間に合わせたイベントなどの最新情報がいまいちヒットしない。啓蒙活動は知る人ぞ知るどこかで密かに執り行われているようである。だが、睡眠に悩みを持つ日本人は少なくない。厚生労働省の大規模調査である「平成24年 国民健康・栄養調査」も、「睡眠で休養が十分にとれていない者の割合」は、30代で21.6%、40代で23.0%、とけっこうな数字をはじき出している。
そういえば、「睡眠不足は万病のもと」なる言い方もあった。ぐっスリー眠るためにはどうしたらいいのか。眠り下手をこじらせて久しい私自身にとっても大きな問題だから、この際まじめに学んでみようとしたところ、今年の初めに刊行された『8時間睡眠のウソ。』(日経BP社)という本がためになったので紹介しておきたい。
この本は、小説もノンフィクションも手がける文筆家の川端裕人氏が、日本の睡眠研究をリードする国立精神・神経医療研究センターの三島和夫ドクターから話を聞いて書きまとめる方式をとった一冊だ。川端氏の筆の運びが軽快で、早速まえがきから、<たとえば、本書で「新常識」とした次のような「事実」は、多くの人にとってとても興味深いのではないだろうか>と本の結論ともいえる内容を、以下のように列挙する。
・日本人は世界屈指の睡眠不足
・「深い睡眠」が「良い睡眠」とは限らない
・睡眠時間は人それぞれ、年齢でも変化する
・シフトワークは生活習慣病やがん、うつ病のリスクを高める
・日本人の体内時計は平均で24時間10分
・眠くなるまで寝床に向かってはならない
・「不眠=不眠症」ではない
・こま切れの睡眠はNG
さて、どうだろう。興味のアンテナが立つ「新常識」は人それぞれだろうが、私は体内時計の話がちょっとショックだった。というのも、人の体内時計の周期は25時間なので夜更かしになりがちなのは仕方ない、という「常識」が全否定されていたからだ。自分の夜更かし傾向は人類共通の問題のはずだったのだが……。
三島ドクターによれば、<25時間周期と言われていたのは20世紀の話でして、現代的に洗練された方法できちんと測ると、体内時計の一日の周期の平均は、実は24.18時間(24時間11分)>なのだという。<ただ注意しなければならないのは、これはあくまで平均で、それよりも長い人も短い人もいることですね>ともいう。
関連記事
トピックス

会社を年商130億円に 青汁王子がヒット商品作れた2つの条件

イモトアヤコがワタナベエンタの後継ぎに? ライバルには意外な芸人

福原愛、帰国で夫婦別居へ SNSに意味深ポエム、結婚指輪も外し…

鶴瓶の長男・駿河太郎、交通事故泥沼裁判 父に秘密にしていた事情

ステーキ汚職の総務省が「リーク犯捜し」に血眼になっている

西田敏行、ドラマの車椅子姿はリアル? 満身創痍で現場に臨む俳優魂

離党の白須賀議員を会員制ラウンジに誘った「自民党先輩議員」の心中
