反対に、目先を考えるなら上昇局面において4400円以上は「売り」を検討する水準となる。金価格が上昇している時は様子見でもいいが、4500円を超えてくるような状況の時はいったん利益確定の売りで手放すのも1つの戦略だ。一本調子の上げにはなりにくいため、再び下がったところで買い戻すタイミングはあるだろう。もちろん、先行きを考えると、保有し続けるのが賢明な選択といえる。
なお、金のドル建て価格が1200ドル付近まで下がった時は、為替相場次第だが、国内金価格は4050円割れ、4000円付近まで落ちてしまう可能性はある。 将来に備えて金を保有しておきたいと考えているなら、純金積立で少額の契約をしておき、金の下落局面で購入手数料がかからない「スポット購入」でまとめ買いをしたり、地金型金貨を買い増したりする作戦もよいだろう。
金ETF(上場投資信託)も使い勝手がよく、小口から買える、コストが比較的安いなどの利点がある。機動的に売買できるのも魅力の1つだ。資金に余裕がある時に、金ETFでこまめに買っていくのはリスク分散の観点からも有効である。
※マネーポスト2014年秋号