ビジネス

UFOキャッチャーヒントに手作りの道具で車の製造効率アップ

UFOキャッチャーをヒントに『ボルト戦隊取れるんじゃー』を作った俵さん


「自動車の組み立てというと、いろいろなパーツを取り付けていくイメージがあると思いますが、私の担当はいったん取り付けられたドアを、組み立て作業がしやすいように一時的に取り外す部署です。これまでは電動ドライバーでボルトを緩めてドアを外したあとに、ドライバーにくっついたボルトを手で取っていたのですが、この手間と時間を短縮できないかと考えたのが『ボルト戦隊取れるんじゃー』です」と語るのは、マツダ・本社工場 第1車両製造部の俵賢一さんだ。

 電動ドライバーはボルトやねじが落ちたり紛失したりしないように、磁石で固定できるようになっているものが多い。便利な機能ではあるが、日曜大工と違って大量のボルトを扱う工場では、その取り外しの手間や時間も積み重なれば大きい。俵さんの組立ラインでは、53秒ごとに1台の車が完成していくというからその作業も相当なものだ。

「ドライバーの先についたボルトを自動的に取り外すにはどうしたらいいか……。そのアイデアのきっかけとなったのは、ゲームセンターのUFOキャッチャーでした。アームが物を引っ掛けて、穴に落とす。この動きを活かしてボルトを外せないかと考えました。ドアの蝶つがいにバネを取り付けたものをUFOキャッチャーのアームの代わりとし、ここにボルトを引っ掛けて外します。ホームセンターで購入したり、工場の廃品などを活用したりした基本部品は、蝶つがいとバネとペットボトル。629円の材料費でボルト1つにつき0.6秒の時間短縮ができました」(俵さん)

 この『ボルト戦隊取れるんじゃー』は特定の部署で効果を発揮している例だが、1つの改善が水平展開され、工場全体で大きく活用されているからくり改善もある。それが『同期台車』だ。

関連記事

トピックス

違法薬物を所持したとして不動産投資会社「レーサム」の創業者で元会長の田中剛容疑者と職業不詳・奥本美穂容疑者(32)が逮捕された(左・Instagramより)
「よだれを垂らして普通の状態ではなかった」レーサム創業者“薬物漬け性パーティー”が露呈した「緊迫の瞬間」〈田中剛容疑者、奥本美穂容疑者、小西木菜容疑者が逮捕〉
NEWSポストセブン
1泊2日の日程で石川県七尾市と志賀町をご訪問(2025年5月19日、撮影/JMPA)
《1泊2日で石川県へ》愛子さま、被災地ご訪問はパンツルック 「ホワイト」と「ブラック」の使い分けで見せた2つの大人コーデ
NEWSポストセブン
男が立てこもっていたアパート
《船橋立てこもり》「長い髪に無精ヒゲの男が…」事件現場アパートに住む住人が語った“緊迫の瞬間”「すぐ家から出て!」
NEWSポストセブン
違法薬物を所持したとして不動産投資会社「レーサム」の創業者で元会長の田中剛容疑者と職業不詳・奥本美穂容疑者(32)が逮捕された(左・Instagramより)
《美女をあてがうスカウトの“恐ろしい手練手管”》有名国立大学に通う小西木菜容疑者(21)が“薬物漬けパーティー”に堕ちるまで〈レーサム創業者・田中剛容疑者、奥本美穂容疑者と逮捕〉
NEWSポストセブン
大阪・関西万博で「虫が大量発生」という新たなトラブルが勃発(写真/読者提供)
《万博で「虫」大量発生…正体は》「キャー!」関西万博に響いた若い女性の悲鳴、専門家が解説する「一度羽化したユスリカの早期駆除は現実的でない」
NEWSポストセブン
江夏豊氏が認める歴代阪神の名投手は誰か
江夏豊氏が選出する「歴代阪神の名投手10人」 レジェンドから個性派まで…甲子園のヤジに潰されなかった“なにくそという気概”を持った男たち
週刊ポスト
キャンパスライフを楽しむ悠仁さま(時事通信フォト)
悠仁さま、筑波大学で“バドミントンサークルに加入”情報、100人以上所属の大規模なサークルか 「皇室といえばテニス」のイメージが強いなか「異なる競技を自ら選ばれたそうです」と宮内庁担当記者
週刊ポスト
前田健太と早穂夫人(共同通信社)
《私は帰国することになりました》前田健太投手が米国残留を決断…別居中の元女子アナ妻がインスタで明かしていた「夫婦関係」
NEWSポストセブン
子役としても活躍する長男・崇徳くんとの2ショット(事務所提供)
《山田まりやが明かした別居の真相》「紙切れの契約に縛られず、もっと自由でいられるようになるべき」40代で決断した“円満別居”、始めた「シングルマザー支援事業」
NEWSポストセブン
新体操「フェアリージャパン」に何があったのか(時事通信フォト)
《代表選手によるボイコット騒動の真相》新体操「フェアリージャパン」強化本部長がパワハラ指導で厳重注意 男性トレーナーによるセクハラ疑惑も
週刊ポスト
1990年代にグラビアアイドルとしてデビューし、タレント・山田まりや(事務所提供)
《山田まりやが明かした夫との別居》「息子のために、パパとママがお互い前向きでいられるように…」模索し続ける「新しい家族の形」
NEWSポストセブン
違法薬物を所持したとして不動産投資会社「レーサム」の創業者で元会長の田中剛容疑者と職業不詳・奥本美穂容疑者(32)が逮捕された(左・Instagramより)
【国立大に通う“リケジョ”も逮捕】「薬物入りクリームを塗られ…」小西木菜容疑者(21)が告訴した“驚愕の性パーティー” 〈レーサム創業者・田中剛容疑者、奥本美穂容疑者に続き3人目逮捕〉
NEWSポストセブン