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土井たか子さん 弱った姿見せたくないと、晩年は交流絶った

 2014年も多くの偉大な人が亡くなっていった──。9月20日には元社民党党首で第68代衆議院議長の土井たか子さん(享年85)が肺炎のため亡くなった。

「ものすごく、大食漢だったんですよ。健康優良児がそのまま大人になったような人で。とにかく元気溌剌でした」

 土井さんが初出馬した1969年から亡くなるまで、秘書として共に歩んだ五島昌子さんは微笑む。

 2人が初めて出会ったのは1963年、神戸であった友人の結婚式の会場だった。当時の女性としては群を抜く168cmの長身をツイードのスーツに包み、雄々しく謡『老松』を披露していた。

「土井さん、引退して神戸に帰ってからは友人、知人との交流を絶っていました。やせ細って弱ってしまった自分を見せたくなかったのでしょう」

 と、五島さんは言う。

 体調を崩して故郷の神戸に帰り、実の姉と2人で暮らしを始めたのが2009年の夏。村山富市・元総理や地元の支援者など「会いたい、話したい」と求める人々を、同居する姉と五島さんは断り続けるしかなかった。

「こんな私を見たら、がっかりしちゃうわ。元気な姿だけ覚えていてくれたらいいの…と最後まで。ほんとうに、頑固をつらぬきました」

 月に1度は東京から神戸を訪れていた五島さん。少し元気がないときに、「今一番したいことは?」と聞くと、カラオケで『マイ・ウェイ』が持ち歌だった土井さんは「歌を歌いたいわ」と答えた。

※女性セブン2015年1月8・15日号

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