「3年前に花粉症になるまでは、ポケットティッシュがこんなに高いとは知りませんでした。最初はもらったティッシュをケースに入れて持ち歩いていたんですが、全然足りない。10年くらい前のことを思うと、街のティッシュ配りが激減してますよ。なくなると買っていたけど、積もり積もるとけっこうな出費です。次のシーズンからは、自宅の箱ティッシュから中身を抜いて、通販で買った専用ケースに入れて持ち歩いています」(30代女性・会社員)
鼻風邪、または花粉症になったことだけではなく、利便性を重視して箱ティッシュを持ち歩くようになった女性もいる。
「何かと便利なんですよ。化粧直しをしたらポケットティッシュ1個なんてすぐになくなっちゃうし、買うと高いから恐る恐る使わないとならない。その点、箱ティッシュだったら気にならない。自宅の箱ティッシュ買い置きがなくなったら、トイレットペーパーをカバンに入れて持っていくこともありますよ」(20代女性・小売業)
とはいえ、箱ティッシュやトイレットペーパーを持ち歩いているとは公言しづらいようだ。前出の小売業女性が、あるフリーペーパーの企画で同僚と一緒にカバンの中身を公開することになったとき、入っていたトイレットペーパーはカバンにおさめたまま、化粧ポーチや手帳などを出して見せた。
「トイレットペーパーをそのまま出したら、女子力なさすぎると証明するようなものじゃないですか。そこは女子らしさを演出しないと(笑)」
便利であること、経済的であること、女子力を保つこと。箱ティッシュ女子は、3つの絶妙なバランスをとっているようだ。