金田:開幕投手はやるのが当たり前なんだ。
大谷(深く頷く)
金田:大谷君も、それぐらい大きなピッチャーにならなくちゃ。
大谷:そうですね。
金田:……ワシが一方的に喋っているが、読者のために喋ってくれや、頼むでオイ!(笑い)
大谷:アハハハハ!(爆笑)すみません。昨年やっと1年間ローテーションを守って投げさせてもらっただけで、今年もできる保証はないですが、憧れの開幕投手に指名していただいたのはとても嬉しく思っています。吉川(光夫)さんをはじめ、先輩投手がたくさんいらっしゃる中で……。
金田:そんなもの関係ない。キミがチームを乗っ取ってしまえばよろしい。
大谷:ええーっ!?(笑い)
金田:ズバリ、今年の目標は何勝だ?
大谷:15勝です。昨年は11勝だったので今年は飛躍したいと思っています。
金田:だったら20勝と言いなさい。そんな大きな体をして小さなことを言わず、もっと大ボラを吹けばいいのよ。上を見なさい、上を。なぜ400勝を追い抜くと言わんのだ。
大谷:(苦笑しながら)さすがにそれは……。いきなり400勝は厳しいです。やっぱり段階を踏まないと。
金田:若いのに冷静じゃな。最初の段階はどこに置く?
大谷:やはり20勝ですね。
金田:よし約束しよう。20勝したら御馳走してあげよう。フグは好きか?
大谷:フグ刺しは食べたことがないんです。
金田:分かった、それでいこう。約束したぞ!
大谷:(勢いに押されて)ハイ、お願いします!
※週刊ポスト2015年3月13日号