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行き場なく金もない元少年A まとまった金求めて手記執筆か

 賛否両論を呼んでいる神戸連続児童殺傷事件の犯人・元少年Aの手記『絶歌』(太田出版)。このなかでAは、少年院出所後の厳しい現実を綴っている。日雇いの仕事についても、すぐに「あいつは酒鬼薔薇らしい」と噂が立ち、すぐに仕事をやめていたのだという。

 真面目に働いても、いつ辞めなければいけないかわからない。頼る人もいない。縁もゆかりもない土地で、カプセルホテルやネットカフェなどを泊まり歩く不安な日々が続いた。

《日雇い労働を転々としても埒があかない。今のままでは一生この犬小屋発豚小屋行きの負のスパイラルからは抜け出せない》

 行き場がなく、金もないAにとって、人生の限界はおのずと見えていた。 そんな現状が、執筆に向かわせたという見方もある。

「Aにはもう守るものも、捨てるものもなにもないわけです。であるならば、どんなにバッシングされようとも、負のスパイラルから抜け出すために、まとまったお金が必要だと考えたのではないでしょうか。出版社サイドにはA自らが手紙を書き、どうしても出版したい旨を伝えてきたといいますから」(出版関係者)

 手記の執筆には2年をかけたというAだが、その間、彼は仕事もせず、わずかな貯蓄を切り崩しながら、黙々と書き続ける生活を送っていたという。

 本を出版する際、一般的な著者印税は8~10%程度。Aが出版社と交わした印税契約は、この数字よりもかなり大きかったという。

「自分でもこの本がどれほどの話題になるか、わかっていたのでしょう。どれくらい売れるのか計算もあったと思います。印税が10%として1冊あたりAに150円が入ります。今は10万部ですが、これから重版がかかって20万部、30万部と増刷されていけば、Aは5000万円以上の大金を手にすることになります」(前出・出版関係者)

※女性セブン2015年7月2日号

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