今年4月より日本のモバイル事業トップ(サムスン電子ジャパン代表取締役COO)には、過去NECに長く在籍していた堤浩幸氏が就き、営業活動を強化している。人材の引き抜きや入れ替えが激しいことで知られるサムスン。堤氏にのしかかるプレッシャーも相当なものと推察される。
経済ジャーナリストの片山修氏がいう。
「韓国のサムスン本社では、病床にあるカリスマ会長の李健熙(イ・ゴンヒ)会長に代わり、長男の在鎔(ジェヨン)副会長が実質的に経営の実権を握っています。
在鎔氏はマーケティング担当役員を更迭して自らS6の開発に口を出すなど、徐々にリーダーシップを発揮しています。これまでのように大きな利益を確保し続けることは難しいでしょうが、当面はスマホ事業の再建が在鎔氏に課せられた重要なテーマといえます」
さて、サムスンは新型ギャラクシーを引っ提げ、日本を含めた世界シェアをどこまで盛り返すことができるか。巨大サムスン帝国の未来と後継者の手腕を占う意味でも注目だ。