夫婦の日常も様々だが、あらゆる夫婦のエピソードが、漫談家の綾小路きみまろにメールや手紙で続々と寄せられている。今回寄せられたのは通信メーカー勤務のご主人(45歳)。奥様(42歳)のおバカぶりは“天然”です。
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何を隠そう、ウチの女房は、言い間違いの鬼です。高校生の姪が秋にイギリスへ留学するんですが、近所の人に自慢しようとした女房が「姪っ子がね、イギリスでホームレスするのよ」。それをいうならホームステイ!
「デパートでTバック買ったの」というので下着のTバックかと思い、「そんな下着、いつ穿くんだよ?」と聞くと「私が買ったのは紅茶よ。何、いやらしいこと考えてんの、変態!」。いやいや、紅茶は「ティーバッグ」だろ!
先日は僕の両親の金婚式のご祝儀で、ムカッ! とすることがありました。8万円渡そうと思い、女房に「末広がりで8枚にしよう」というと「偶数は割れるからダメ。9枚にしましょう」。
日頃、うちの母と折り合いが悪いと思ってた女房が1万円足して9万円ものご祝儀! 見直しましたし、感動しました。ご祝儀は女房が用意し、実家に着くと「アナタから渡した方がいいわ。ハイ、お香典!」。お、お香典? ご祝儀だろ! 言い間違いにもほどがあるよ。しかも、祝儀袋の中を見ると、千円札が9枚……。
「だって、アナタも9枚でいいっていったじゃない」
「オレの9枚は1万円札だ!」
「9万円だなんてそんな高額、信じられな~い」
いやいや、1万円よりも少ない9000円にしたお前のドケチぶりのほうが、オレには信じられないよ!
※週刊ポスト2015年8月14日号