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話を盛る男 不安隠して強く見せようとしているケースが多い

 とにかく“話を盛ってしまう”男がいるが、その対処法に困ってしまう人も多いのでは? そんな悩みを持った女性からの相談に、東京未来大学・こども心理学部長の出口保行さんがお答えする。

【相談】
 夫には話を盛ってオーバーに語る癖があります。それもこちらがヒヤヒヤするほどてんこ盛り。本人に注意しても変わる様子はありません。普段は無口で暗いのに、どうしてあんなに変貌するのでしょう? (大阪・麻子・40才)

【回答】
 ご主人が広げた話の大風呂敷っぷりに、冷や汗をかいたり、ちょっと呆れながら聞いている麻子さん。ご主人の面子を考えたら、途中で「そうじゃないでしょ」と話の腰を折る訳にもいきませんよね。

 本当の嘘つきなら精神疾患も考えられますが、ご主人のようなタイプ、実は男性には結構多いのです。こういう人は、自分の話で相手から「へぇ~」と思われたい気持ちもあるのですが、自分を大きく見せないと落ち着かないのです。

 そうしないと自分を維持できないこのタイプは、自己顕示欲がとても強い。見た目は自信満々で余裕たっぷりな感じがしますが、内心は常にビクビクしています。ですから、必要以上にあることないことを話し、飾り立てていこうとします。

 このタイプが話を盛るのは、自信のない自分を守るために鎧を着ているのと同じ。この鎧があるから、安心して平常心を保てるともいえます。この鎧が会話の人もいますが、洋服やブランド品の人も。流行の洋服やブランド品を身につけることで、自信のない自分をカバーしているのです。

 一方、女性はというと、社会以外にも家事や育児などの多様な価値観を持っていて、そこで自信や充実感を得ることができます。ですが、男性は社会生活の中での自分の評価がすべてという人が多い。だからこそ、社会の中で自分が必要とされなくなることへの不安が常に頭にあります。そんな不安を隠して強く見せるために鎧を着ようとする。その鎧が自分の実像に合わない、身分不相応なことがよくあるのです。

【対策】
 まずはこのタイプの見分け方ですが、見てきたようにものを言う人は、ほぼそうだと思っていいでしょう。該当する人がいた場合、会話の合いの手には注意が必要です。話が盛られていることに気づいたとしても、核心を突いて相手の面子を潰してはいけません。このタイプはそれをされると、簡単に心が折れてしまうからです。

 仕事関係の人の場合、へたすると、それが原因で会社を辞められてしまうこともありえます。それほど自己顕示欲が強いのです。話の尾ひれはひれに突っ込みを入れる、軽い会話のジャブならいいのです。むしろ相手はそれに乗って、さらに話を盛ることができるので満足するでしょう。

 彼とのつきあいを続けたいなら、少なくとも相手の話を黙って聞くこと。ときには驚いたり、感心したりと、順当なリアクションをすればいいのです。本人も裸にされるほうが楽に生きていけることはわかっています。でもそれは、よほど心を許した人でなければできないのです。

 とはいっても、周りを振り回す猪突猛進タイプではありません。自信がないからコツコツ努力する人が多い。つまり、話の持っていき方によっては、その人の能力が伸びる可能性も充分にあるのです。

※女性セブン2015年10月1日号

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