ビジネス

大前研一氏は飛行機で隣の席の人に必ず話しかける なぜか?

 20~30代にいかに多くの人脈を作るか──。それはビジネスマンにとってその後の人生を決める重要な要素と言われている。社内外を問わず信頼を得た人脈の蓄積が、40代以上の仕事の「差」となって現れるからだ。かつて世界最強の経営コンサルタント会社・マッキンゼーの日本支社長やアジア太平洋地区会長を務めた大前研一が、マッキンゼーで使われている社員教育を体系化し、厳選した新刊『大前語録 勝ち組ビジネスマンになるための88か条』(小学館刊)より、人脈作りの要諦を紹介しよう。

 * * *

【「自分から最も遠い人こそ自分の人脈にする」──これが人脈作りの最大の要点である】

 人脈作りは、自己改造の重要なテーマだ。ところが、サラリーマンはしばしば「自分と近い人」を自分の人脈にしてしまう。学校の同級生、先輩、後輩、サークルの仲間、同郷の人、同じ業界、同じ職種、取引先……。こうした人たちと一緒にいると居心地が良い。知識、体験、思い、価値観などを共有しているからだ。だが、彼らから新鮮な情報は得にくく、視野も広がりにくい。

 自分から最も遠い人こそ自分の人脈にする。これが人脈作りのポイントだ。日本人より外国人、同世代よりも年の離れた世代、同性より異性、同郷人より出身地の異なる人、他業種、他職種……「自分から最も遠い人」とも円滑にコミュニケーションできることは、サラリーマンにとって重要なセンスであり、彼らこそが貴重な情報と理解をもたらせてくれる。

【人脈を掘り起こしていく時には、初めに相手にどういう質問をするかがポイントになる。最初は単純な質問でも、その答えの中に次の質問のヒントが隠されていることを、覚えておいてもらいたい】

 私は、興味があればどこへでも出かけ、誰にでも質問する。これが人脈作りの基本である。

 飛行機に乗った時は隣の座席に座っている人に必ず話しかけるようにしている。隣席には自分の人脈を超えた未知の人物が座っているわけだ。ならば少しでも隣人から学び、情報を得ようという発想である。一期一会の“一時的人脈”だ。しかし、ずっとつき合い続けることを前提に話しかける必要はない。一時的であっても、有効な情報交換ができれば、それもまた立派な人脈だと考えるべきだ。

 その際は、初めに相手にどういう質問をするかがポイントになる。難しいことを聞かず、相手が答えられる質問をすることだ。そうやって会話を深めていけば、必ずや有意義な情報を得ていることだろう。

※大前研一・著『大前語録 勝ち組ビジネスマンになるための88か条』より

関連記事

トピックス

防犯カメラが捉えた緊迫の一幕とは──
《浜松・ガールズバー店員2人刺殺》「『お父さん、すみません』と泣いて土下座して…」被害者・竹内朋香さんの夫が振り返る“両手ナイフ男”の凶行からの壮絶な半年間
NEWSポストセブン
リモートワークや打合せに使われることもあるカラオケボックス(写真提供/イメージマート)
《警視庁記者クラブの記者がカラオケボックスで乱痴気騒ぎ》個室内で「行為」に及ぶ人たちの実態 従業員の嘆き「珍しくない話」「注意に行くことになってるけど、仕事とはいえ嫌。逆ギレされることもある」 
NEWSポストセブン
「最長片道切符の旅」を達成した伊藤桃さん
「西国分寺から立川…2駅の移動に7時間半」11000kmを“一筆書き”した鉄旅タレント・伊藤桃が語る「過酷すぎるルート」と「撮り鉄」への本音
NEWSポストセブン
ドジャース・山本由伸投手(TikTokより)
《好みのタイプは年上モデル》ドジャース・山本由伸の多忙なオフに…Nikiとの関係は終了も現在も続く“友人関係”
NEWSポストセブン
齋藤元彦・兵庫県知事と、名誉毀損罪で起訴された「NHKから国民を守る党」党首の立花孝志被告(時事通信フォト)
NHK党・立花孝志被告「相次ぐ刑事告訴」でもまだまだ“信奉者”がいるのはなぜ…? 「この世の闇を照らしてくれる」との声も
NEWSポストセブン
ライブ配信アプリ「ふわっち」のライバー・“最上あい”こと佐藤愛里さん(Xより)、高野健一容疑者の卒アル写真
《高田馬場・女性ライバー刺殺》「僕も殺されるんじゃないかと…」最上あいさんの元婚約者が死を乗り越え“山手線1周配信”…推し活で横行する「闇投げ銭」に警鐘
NEWSポストセブン
伊勢ヶ濱親方と白鵬氏
旧宮城野部屋力士の一斉改名で角界に波紋 白鵬氏の「鵬」が弟子たちの四股名から消え、「部屋再興がなくなった」「再興できても炎鵬がゼロからのスタートか」の声
NEWSポストセブン
環境活動家のグレタ・トゥンベリさん(22)
《不敵な笑みでテロ組織のデモに参加》“環境少女グレタ・トゥンベリさん”の過激化が止まらずイギリスで逮捕「イスラエルに拿捕され、ギリシャに強制送還されたことも」
NEWSポストセブン
親子4人死亡の3日後、”5人目の遺体”が別のマンションで発見された
《中堅ゼネコン勤務の“27歳交際相手”は牛刀で刺殺》「赤い軽自動車で出かけていた」親子4人死亡事件の母親がみせていた“不可解な行動” 「長男と口元がそっくりの美人なお母さん」
NEWSポストセブン
荒川静香さん以来、約20年ぶりの金メダルを目指す坂本花織選手(写真/AFLO)
《2026年大予測》ミラノ・コルティナ五輪のフィギュアスケート 坂本花織選手、“りくりゅう”ペアなど日本の「メダル連発」に期待 浅田真央の動向にも注目
女性セブン
トランプ大統領もエスプタイン元被告との過去に親交があった1人(民主党より)
《電マ、ナースセットなど用途不明のグッズの数々》数千枚の写真が公開…10代女性らが被害に遭った“悪魔の館”で発見された数々の物品【エプスタイン事件】
NEWSポストセブン
大谷翔平と真美子さん(時事通信フォト)
《ハワイで白黒ペアルック》「大谷翔平さんですか?」に真美子さんは“余裕の対応”…ファンが投稿した「ファミリーの仲睦まじい姿」
NEWSポストセブン