六代目山口組・司忍組長の誕生日会に密着した(時事通信フォト)
1月25日、六代目山口組の司忍組長が84歳の誕生日を迎え、愛知県にある傘下組織の敷地内で誕生日会が催された。警察やメディアが注視する、日本最大の暴力団のトップの誕生日会。何が行われているのか──。【前後編の前編】
近年の司組長の誕生日会について実話誌記者が語る。
「例年、司組長の誕生日祝いで宴会が開かれます。年末の餅つき以来に直参組長が一堂に会するので新年会の意味合いもあるようです。『特定抗争指定暴力団』に指定されており、総本部が使用できないため、ここ数年の組織行事は傘下組織の事務所で催されている。司組長がアクセスしやすい中部圏で広いガレージを持つ瀬戸一家と清水一家を中心に持ち回りで催されていて、今年も昨年同様、瀬戸一家での開催となった」
今年は10年に及んだ分裂抗争が六代目山口組の一方的な宣言で終結してから、初の誕生日会開催となる。昨年の誕生日会について前出・実話誌記者が語る。
「“異例の出来事”が起きていました。誕生日直前の執行部会で、司組長は直参組長に“重要文書”を配布していました。昨年は六代目体制20年目という節目でもありましたが、司組長が機関紙『山口組新報』以外で文書を配るのは非常に稀なケース。
実話誌をはじめとしたメディア関係者が確認できている限りで、分裂直後の2015年9月に配布された文書以来10年ぶりだったこともあり、大きな話題になった。
“重要文書”の中身はかつて産経新聞の独占取材に応じた2011年10月のインタビューの書き起こしだったようです。司組長が思う『ヤクザとは』『任侠道とは』を説く内容であったと聞いています。昨年は分裂抗争を事実上終結させ、組織の大幅な若返りを図り、“七代目誕生”が、警察関係者のなかでも大きな関心となっている。こうした背景から、今回の誕生日会で“司組長の進退に言及があるのではないか”と噂になっていたんです」(同前)
13時過ぎ、会場には若頭補佐の生野靖道・石井一家総長が姿を現した。その後、“七代目”最右翼と見られる竹内照明若頭も会場入り。そして随時、搬入車の出入りが続き、16時にコンパニオンを乗せたと思われる車が3台到着すると、会場が慌ただしくなる。
16時15分、竹内若頭、6人の若頭補佐による“執行部”、そして直参組長が司組長の出迎えに姿を現した。全員が白いネクタイを締めた礼服で、慶事であることが窺える。昨年末の餅つきに姿を見せなかった森尾卯太男・舎弟頭、青山千尋・最高顧問も見受けられ、竹内若頭は青山最高顧問にカイロを渡すなど談笑する姿が見受けられた。
司組長の出身母体である弘道会関係者は野内正博会長、南正毅若頭を中心に側道でトップの到着をいまかと待ち受けていた。
「『山口組新報』の過去記事によると、玄関には友好組織からの巨大な胡蝶蘭がズラリと並び、会場内は縁起の良い紅白で整えられている。鯛をはじめとした長寿を祝う食事や枡酒などが振る舞われ、たいへん豪華な誕生日会です」(前出・実話誌記者)
寒風吹きすさぶ中、待つこと10分。「見えました」の声で空気がキリッとする。護衛車2台に挟まれた黒いベンツが滑り込み、司組長が姿を見せた。
(後編に続く)
