青く光る引き出し部分が「微凍結パーシャル」室
この試食会で食べ比べたのは、微凍結パーシャルと冷凍庫で、それぞれ7日間保存された牛もも肉。どちらがどちらかわからない状態で、焼かれた2枚の牛もも肉が出され、それを食べ比べるのだが、明らかに片方がジューシーで脂が乗っており柔らかく、もう一方がパサついていて固い。説明するまでもないだろうが、この前者のほうが微凍結パーシャルで保存した牛肉で、後者が冷凍保存した牛肉だ。
さらに、2回目の試食では、1回目よりも薄くスライスした牛肉で比較。厚切りに比べると味の違いの判別が難しそうだと思われたが、これでもやはり微凍結パーシャルのほうがジューシーで柔らかい仕上がりとなっており、その差は歴然としていた。
パナソニックと共同研究を行っているAISSY代表取締役社長の“味博士”鈴木隆一氏によると、微凍結パーシャルで7日間保存した牛もも肉と、7日間冷凍保存した牛もも肉を比較すると、味覚の基本となる5つの味(甘味、塩味、酸味、苦味、旨味)のうち特に「旨味」に有意差があり、微凍結パーシャルのほうが旨味が大きいという結果になったという。また、5基本味のバランスを数値化し総合的な味を示す「コク」を比べたところ、やはり微凍結パーシャルのほうが冷凍保存よりも、高い数値となったとのことだ。
率直に言うと、「想像していた以上に微凍結パーシャルと冷凍保存では味に差があり、明らかに微凍結パーシャルのほうがおいしかった」というのが、今回の試食の感想だ。まさに、最新冷蔵庫の実力に納得。買い換えの際には「微凍結パーシャル」というキーワードは忘れないでおきたい。