父の田原俊彦は、押しも押されもせぬ1980年代のトップアイドルで、『哀愁でいと』『悲しみTOOヤング』などのヒット曲を連発。ドラマ『教師びんびん物語』も大ヒットさせ、ジャニーズ事務所の礎を築いた功労者である。1994年の同事務所独立以降は苦境に陥ったが、気持ちを切らすことはなかった。毎年シングルを発売し、コンサートやディナーショーを欠かさず行ない、それでいて自分の格をみずから下げてしまうような、目先のおいしい仕事は受けないという「ブレない芯」を持ち、「気持ちを強く保ち続け」たと言える。
その父親にならうかのように、娘の可南子もブログで〈入学した以上、この大学を卒業しなければ。今やることをやらなければ、と。家族や周りの人たちからの応援に助けられました。自分で選んだ道を途中で放棄するようじゃ、きっと今後も何も続かない。そしてこの経験も、いつか何かの役に立つ。そう信じて…〉などと綴っており、精神的なタフさを感じさせる。
「1980年代、田原俊彦は生存競争の激しい芸能界で女性アイドルの栄枯盛衰を間近で見てきました。その辛さがわかっているからこそ、娘が小さい頃から芸能界入りについて反対してきた。その壁も乗り越え、大学も中途半端にはせず、きちんと通って卒業した。強いハートを持っているうえに、ビジュアル面もデビュー当時と比べ、かなり大人っぽくなった。女優としての伸びしろもあると思います」(同前)
1月からは、Kis-My-Ft2藤ヶ谷太輔と窪田正孝主演の深夜ドラマ『MARS~ただ、君を愛してる~』(1月24日スタート。日本テレビ系)に出演。女優として再スタートを切る。
「これまでは記者会見で、父親のことを聞かれたくないためか、マスクで登場することもありましたが、今後はそんなこともなくなるでしょう。ブログでは、〈パパのディナーショーがあってウエスティンホテルに〉などと父親のことにも頻繁に触れています。心機一転、吹っ切れた田原可南子は大化けする可能性を秘めています」(同前)