お菓子だけではなく、おもちゃも然り。たとえ欲しがっても、親がすぐには買い与えず我慢する力を身につけさせようとしているのに、それを台無しにするような行動をとるのは×。せめて「買ってあげてもいいかしら?」と、判断をあおいでからにすれば、角は立ちにくい。
菓子などの与えすぎにつづいて、親世代からNGとされていた「孫育て」が、育児論のおしつけだ。育児の方法は時代とともに変わっていくもの。子育てアドバイザーの高祖常子さんはこう話す。
「最近、市区町村で“孫育て講座”も開かれています。受講すればきっと、子供世代との育児の溝が縮まるきっかけになるでしょう」
特に病児の対処法や予防接種の常識は大きく変わっており、新たに学ぶことは実利的でもある。
「子育ての最終責任は親にあります。万が一、取り返しのつかないことになっても、祖父母が孫を産み直してお返しするなんてことができないのですから、安全面については母親世代に従うか、現代の子育て本を読んで学び、自分の常識を振りかざさないことです」(齊藤さん)
そして、厳しく叱りすぎることも、NG。集団の中で揉まれて育ったのは団塊ジュニアまで。最近は、「むやみに叱らない」「上手な言葉がけ」で子供を伸ばすのが主流となっている。白梅学園大学・短期大学の学長で教育学者の汐見稔幸さんはこう言う。
「話し方次第で、叱ることなく、問題行動を止めることもできます」
とにかく、祖父母は、親の教育方針に反したり、日頃の努力を無にする行動は、とるべきではないのだ。
※女性セブン2016年2月11日号