フォーチュン誌が毎年発表する全世界企業ランキングの「フォーチュン500」では、中国企業は2015年、98社がランクインした。短い年月でゼロからここまで飛躍したのだ。中国は今後5年間でこの数を150ほどにしようと意図している。
アメリカの調査会社は毎年、世界の億万長者として資産10億ドルを持つ人物をリストアップしている。そこでは2015年は中国人の数が初めてアメリカを抜き、世界一となった。億万長者はいま中国に580人、アメリカは540人だという。中国のこの勢いをみれば5年先の動向もわかる。しかも中国は今後もアメリカや日本という資本主義陣営を利用し、そこからの支援を得ていこうとするだろう。
●Michael Pillsbury/1945年、カリフォルニア州生まれ。スタンフォード大学卒業、コロンビア大学大学院博士課程修了。国連本部勤務、ランド研究所分析官などを経て、ニクソン政権から対中国政策を担当。現在は国防総省顧問、ハドソン研究所中国戦略センター所長。
聞き手■古森義久(産経新聞ワシントン駐在客員特派員)
※SAPIO2016年2月号