国際情報

ロシアンマフィア「プーチンの銀行として機能」との指摘

マフィア幹部が続々と政界に(99年・ハバロフ候補) 共同通信社

 世界各国に存在する暴力組織は時に公権力と激しく対峙しながらも、彼ら闇勢力は国家と常に密接な関係を築いてきた。

 ロシアンマフィアの起源は15世紀。1900年代初頭、ロシア革命前後に革命ボリシェビキ(共産党員)と組み破壊活動を行っていた「バンダ」という武装集団が近代マフィアの源流にあたる。最盛期はゴルバチョフ書記長、エリツィン大統領のころで、5000組以上、構成員は10万人を擁した。

 カジノやポルノ、麻薬取引などがロシアンマフィアの主な収入源であった。ソ連崩壊前後は中古兵器、ウランの横流しも多く行われた。日本は近年、カニ、材木、中古車転売などの重要なマーケットとして位置づけられている。

「かつてのマフィア世界の住人が表舞台に躍り出て、マフィア経済を基底とするマフィオクラシー(マフィア政治)が形成されている」(青山学院大学名誉教授・寺谷弘壬氏)

 と言われるように、財力と影響力をつけたマフィアたちは企業家、経営者として表の顔を持つようになったのが特徴だ。

 ソ連崩壊後のロシア最大マフィア・ソンツェボ組の2代目ミハシ(ミハイロフ)は1200の企業を経営し、孤児支援慈善基金の総裁でもある。当然、政治家との繋がりも濃い。しかしロシア経済を牽引するマフィアは政府やプーチン大統領を脅かすことはない。「むしろプーチンの銀行として機能している」と前出・寺谷氏はいう。プーチンはサンクトペテルブルク副市長時代にカジノやガソリンスタンド(民間)の導入に助力するなど、以来マフィアに強い影響力を持つ。

※SAPIO2016年4月号

関連記事

トピックス

足を止め、取材に答える大野
【活動休止後初!独占告白】大野智、「嵐」再始動に「必ず5人で集まって話をします」、自動車教習所通いには「免許はあともう少しかな」
女性セブン
大谷翔平選手(時事通信フォト)と妻・真美子さん(富士通レッドウェーブ公式ブログより)
《水原一平ショック》大谷翔平は「真美子なら安心してボケられる」妻の同級生が明かした「女神様キャラ」な一面
NEWSポストセブン
裏金問題を受けて辞職した宮澤博行・衆院議員
【パパ活辞職】宮澤博行議員、夜の繁華街でキャバクラ嬢に破顔 今井絵理子議員が食べた後の骨をむさぼり食う芸も
NEWSポストセブン
大谷翔平の伝記絵本から水谷一平氏が消えた(写真/Aflo)
《大谷翔平の伝記絵本》水原一平容疑者の姿が消失、出版社は「協議のうえ修正」 大谷はトラブル再発防止のため“側近再編”を検討中
女性セブン
被害者の宝島龍太郎さん。上野で飲食店などを経営していた
《那須・2遺体》被害者は中国人オーナーが爆増した上野の繁華街で有名人「監禁や暴力は日常」「悪口がトラブルのもと」トラブル相次ぐ上野エリアの今
NEWSポストセブン
海外向けビジネスでは契約書とにらめっこの日々だという
フジ元アナ・秋元優里氏、竹林騒動から6年を経て再婚 現在はビジネス推進局で海外担当、お相手は総合商社の幹部クラス
女性セブン
運送会社社長の大川さんを殺害した内田洋輔被告
【埼玉・会社社長メッタ刺し事件】「骨折していたのに何度も…」被害者の親友が語った29歳容疑者の事件後の“不可解な動き”
NEWSポストセブン
二宮和也が『光る君へ』で大河ドラマ初出演へ
《独立後相次ぐオファー》二宮和也が『光る君へ』で大河ドラマ初出演へ 「終盤に出てくる重要な役」か
女性セブン
真剣交際していることがわかった斉藤ちはると姫野和樹(各写真は本人のインスタグラムより)
《匂わせインスタ連続投稿》テレ朝・斎藤ちはるアナ、“姫野和樹となら世間に知られてもいい”の真剣愛「彼のレクサス運転」「お揃いヴィトンのブレスレット」
NEWSポストセブン
破局した大倉忠義と広瀬アリス
《スクープ》広瀬アリスと大倉忠義が破局!2年交際も「仕事が順調すぎて」すれ違い、アリスはすでに引っ越し
女性セブン
交際中のテレ朝斎藤アナとラグビー日本代表姫野選手
《名古屋お泊りデート写真》テレ朝・斎藤ちはるアナが乗り込んだラグビー姫野和樹の愛車助手席「無防備なジャージ姿のお忍び愛」
NEWSポストセブン
大谷の妻・真美子さん(写真:西村尚己/アフロスポーツ)と水原一平容疑者(時事通信)
《水原一平ショックの影響》大谷翔平 真美子さんのポニーテール観戦で見えた「私も一緒に戦うという覚悟」と夫婦の結束
NEWSポストセブン