ライフ

「疲れ」の豆知識 熱い風呂で倍増、鶏肉に回復効果

誰もが感じる「疲労」だが、そのまま蓄積すると不眠や慢性疲労に陥り、生活習慣病の要因にもなる。大阪市立大学大学院医学研究科疲労医学講座特任教授で東京疲労・睡眠クリニック院長として“疲労”を専門に診察、研究を行う梶本修身さんは、「体で最も疲れているのは、脳にある“自律神経中枢”」だと言う。

「自律神経は体の司令塔。呼吸や消化吸収、血液循環などの機能をすべてコントロールしているため、24時間休む暇がありません。私たちが運動をした後も、仕事で頭を使った後も、同様に“疲れた”と感じるのは、体を休ませるための脳の防御反応なのです」(梶本さん)

 また、女性は更年期を迎えると自律神経の機能が低下するので、昔に比べて特に疲れやすくなるとも。では、疲労回復の秘策は?

「日中は疲れたらストレッチで血流をアップさせ、体内の老廃物を流すと効果的。ですが、いちばんの回復法は、何といっても質の良い睡眠です。むやみに眠る量を増やすよりも、ぐっすり深く眠ることが大切です」(梶本さん)

 ちなみに疲労回復に効果大なのが鶏肉だという。

「アミノ酸の結合体“イミダペプチド”は、鶏の胸肉に多く含まれる成分です。約2週間、毎日200mg以上摂ると自律神経の乱れを改善し、運動後の疲労回復が早いと実証されています」(梶本さん)

 さらに、サングラスをかけることで全身の疲れを軽減できる。

「目から紫外線が入ると、角膜で活性酸素が発生して炎症が起きます。また、大敵の紫外線に対抗すべく自律神経の働きが高まるので、サングラスで紫外線を防げば、疲れを軽減できますよ」(梶本さん)

 また、お風呂に入って疲れを取るという人もいるかもしれないが、実は逆効果だという。

「熱い湯に入ると汗が出て体温調節するため、自律神経が活発になり余計に疲れてしまいます。38~40℃のぬるめの湯に浸かれば血流がよくなり、自律神経も休まるので、疲労回復に効果的です」(梶本さん)

 そして、就寝中のいびきや寝息は体に対する大きな負担となっている。

「女性は更年期を迎えると喉の筋肉の制御が乱れ、いびきや寝息が大きくなる人も。空気を肺に送るのは通常でも大変な作業。気道が狭くなるとさらに負荷がかかり、就寝中も充分休めません。自分のいびきで起きてしまう日が続いた場合は医師に相談を」

※女性セブン2016年4月21日号

関連キーワード

トピックス

園遊会に出席された愛子さまと佳子さま(時事通信フォト/JMPA)
「ルール違反では?」と危惧する声も…愛子さまと佳子さまの“赤色セットアップ”が物議、皇室ジャーナリストが語る“お召し物の色ルール”実情
NEWSポストセブン
(時事通信フォト)
「日本ではあまりパートナーは目立たない方がいい」高市早苗総理の夫婦の在り方、夫・山本拓氏は“ステルス旦那”発言 「帰ってきたら掃除をして入浴介助」総理が担う介護の壮絶な状況 
女性セブン
9月に開催した“全英バスツアー”の舞台裏を公開(インスタグラムより)
「車内で謎の上下運動」「大きく舌を出してストローを」“タダで行為できます”金髪美女インフルエンサーが公開した映像に意味深シーン
NEWSポストセブン
各地でクマの被害が相次いでいる(クマの画像はサンプルです/2023年秋田県でクマに襲われ負傷した男性)
《コォーってすごい声を出して頭をかじってくる》住宅地に出没するツキノワグマの恐怖「顔面を集中的に狙う」「1日6人を無差別に襲撃」熊の“おとなしくて怖がり”説はすでに崩壊
NEWSポストセブン
今年の”渋ハロ”はどうなるか──
《禁止だよ!迷惑ハロウィーン》有名ラッパー登場、過激コスプレ…昨年は渋谷で「乱痴気トラブル」も “渋ハロ”で起きていた「規制」と「ゆるみ」
NEWSポストセブン
「原点回帰」しつつある中川安奈・フリーアナ(本人のInstagramより)
《腰を突き出すトレーニング動画も…》中川安奈アナ、原点回帰の“けしからんインスタ投稿”で復活気配、NHK退社後の活躍のカギを握る“ラテン系のオープンなノリ”
NEWSポストセブン
真美子さんが完走した「母としてのシーズン」
《真美子さんの献身》「愛車で大谷翔平を送迎」奥様会でもお酒を断り…愛娘の子育てと夫のサポートを完遂した「母としての配慮」
NEWSポストセブン
11歳年上の交際相手に殺害されたとされるチャンタール・バダルさん(21)千葉県の工場でアルバイトをしていた
「肌が綺麗で、年齢より若く見える子」ホテルで交際相手の11歳年下ネパール留学生を殺害した浅香真美容疑者(32)は実家住みで夜勤アルバイト「元公務員の父と温厚な母と立派な家」
NEWSポストセブン
新恋人A氏と交際していることがわかった安達祐実
《新恋人発覚の安達祐実》沈黙の元夫・井戸田潤、現妻と「19歳娘」で3ショット…卒業式にも参加する“これからの家族の距離感”
NEWSポストセブン
「お前は俺に触ってくれと言っただろう」バレー部の顧問教師から突然呼び出され股間を…“男児の性被害”からなくならない誤解と偏見《深刻化するセカンドレイプ》
「お前は俺に触ってくれと言っただろう」バレー部の顧問教師から突然呼び出され股間を…“男児の性被害”からなくならない誤解と偏見《深刻化するセカンドレイプ》
NEWSポストセブン
大谷と真美子夫人の出勤ルーティンとは
《真美子さんとの出勤ルーティン》大谷翔平が「10万円前後のセレブ向けベビーカー」を押して球場入りする理由【愛娘とともにリラックス】
NEWSポストセブン
「秋の園遊会」でペールブルーを選ばれた皇后雅子さま(2025年10月28日、撮影/JMPA)
《洋装スタイルで魅せた》皇后雅子さま、秋の園遊会でペールブルーのセットアップをお召しに 寒色でもくすみカラーで秋らしさを感じさせるコーデ
NEWSポストセブン