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三菱グループの「天皇」の「暴言」から読み取る教訓とは

 たとえば出版界でも遠い遠い昔は、雑誌の創刊号に読者のお便りが掲載されている(いつ読んでいつ出したのか?)など、不思議な現象がしばしば見られました。人生相談に寄せられるおあつらえ向けの相談の多くもかつては……おっと、誰か来たようだ。ともあれ、大きな声じゃ言えないことがちょこちょこあります。じゃなくて、ありました。

 もちろん作り手側としては、仮にそこをつつかれても「それは暗黙の了解だろ」と開き直るわけにはいかないし、「たとえつくりだろうが、面白ければそれでいいじゃん」とは口が裂けても言えません。しかし、現場が必死で建前を主張していても、空気を読めない業界の長老が、若い女性記者あたりにおだてられて「そんなものはねえ、チミー」てな調子で、武勇伝を気取って内情を暴露してしまう可能性は大いにあります。

 あえて火中の栗を拾う意味で出版界を例に出しましたが、どの業界にも似たような「秘密」はあるのではないでしょうか。何かの拍子にそれがバレてしまった場合や、つつかれた場合は、くれぐれも今回の相川賢太郎氏の轍を踏まないように気をつけましょう。開き直りたい気持ちをグッと抑えて、本音はあくまで隠します。そして、スキあらば自分の存在価値を示したくて仕方ない年寄りには、けっしてしゃべらせてはいけません。

 妻や彼女に浮気がバレた場合もしかり。「1回だけ」と言っていたのにそうじゃなかったという「データの不正」が明らかになったからといって、「1回だけなんてもったいないこと、するわけなだろ」と開き直ったり、「それが男のサガってもんだ」と本音を漏らしたりしたら、それこそ火にガソリンを注いでしまいます。また、誘惑に負けてどこかで武勇伝を披露してしまうと、めぐりめぐって妻や彼女の耳に入りかねません。

 そんなこんなも含めて、三菱自動車は今後もいろんなニュースを提供してくれるでしょう。いったん注目が集まると、ちょっとしたことで世間を激しく騒がせてしまいます。そういう意味では、現在はどこよりも燃費がいい会社と言えますが、そう評価したところでとくに慰めにはなっていませんね。失礼いたしました。

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