国内

73才で高校卒業の女性 卒業式の1週間前に顔パック初体験

現在は服飾・家政専門学校に通う73才の陣内シヅ子さん

 73才の女性・陣内シヅ子さんが、佐賀県立佐賀北高校の通信制を卒業したことが話題になっている。シヅ子さんは、6人姉妹の四女として生まれた。母親の意向で、行けたのは中学まで。卒業後は、洋裁学校に通った。

 シヅ子さんは、「高校に通いたい」という思いを持ったまま、子育てをし70代になろうとしていた。そんなとき、背中を押したのは長男の妻・貴子さんだったという。「したいことをする」、そう決意してシヅ子さんは孫と同時期に卒業できるよう高校へ入学した。

 73才という年齢だと、体力や記憶力、といったことが気になるところだ。しかし、シヅ子さんの高校生活は、それらとの闘いだけではなかった。

 どんなに元気でも、若者と一緒に教室に座っていても、70代という年齢は体に表れる。2013年3月に白内障の手術のため、勉強の時間を減らさなくてはいけない時期があった。また入学してから、2度の骨折で車椅子生活を余儀なくされた時期も長かった。

「私は骨は強いけど、ぽきっと折れる。買い物行ってつまずいて、それで左足の甲を骨折しよったけん。入学した年に骨折して、次の年の夏にも骨折。そのたびに車椅子。2度目に車椅子に乗ってたら、友達に“また骨折ね”って言われたりもしたねぇ。でも若い人の中にばあちゃんが1人いる。みんなが楽しそうにしているの見とっただけで楽しかった。学校もそうだったけど、若い子からもパワーをもらった」(シヅ子さん)

 無事卒業が決まった時、孫娘(18才)は「ばあちゃん、よかったね。おめでとう、本当によかったね」と喜んでくれた。息子たちは「口では誰でも言えるけど、なかなか行動はせんもんね。それにおれが教えたから卒業できたって言うけど、母さんが自分でしたけん、できたとよ」「棺桶に卒業証書入れたる」などと言って祝ってくれた。

関連キーワード

関連記事

トピックス

打撃が絶好調すぎる大谷翔平(時事通信フォト)
大谷翔平“打撃が絶好調すぎ”で浮上する「二刀流どうするか問題」 投手復活による打撃への影響に懸念“二刀流&ホームラン王”達成には7月半ばまでの活躍が重要
週刊ポスト
懸命のリハビリを続けていた長嶋茂雄さん(撮影/太田真三)
長嶋茂雄さんが病に倒れるたびに関係が変わった「長嶋家」の長き闘い 喪主を務めた次女・三奈さんは献身的な看護を続けてきた
週刊ポスト
6月9日、ご成婚記念日を迎えた天皇陛下と雅子さま(JMPA)
【6月9日はご成婚記念日】天皇陛下と雅子さま「32年の変わらぬ愛」公務でもプライベートでも“隣同士”、おふたりの軌跡を振り返る
女性セブン
(インスタグラムより)
「6時間で583人の男性と関係を持つ」企画…直後に入院した海外の20代女性インフルエンサー、莫大な収入と引き換えに不調を抱えながらも新たなチャレンジに意欲
NEWSポストセブン
中国・エリート医師の乱倫行為は世界中のメディアが驚愕した(HPより、右の写真は現在削除済み)
《“度を超えた不倫”で中国共産党除名》同棲、妊娠、中絶…超エリート医師の妻が暴露した乱倫行為「感情がコントロールできず、麻酔をかけた患者を40分放置」
NEWSポストセブン
第75代横綱・大の里(写真/共同通信社)
大の里の強さをレジェンド名横綱たちと比較 恵まれた体格に加えて「北の湖の前進力+貴乃花の下半身」…前例にない“最強横綱”への道
週刊ポスト
地上波ドラマに本格復帰する女優・のん(時事通信フォト)
《『あまちゃん』から12年》TBS、NHK連続出演で“女優・のん”がついに地上波ドラマ本格復帰へ さらに高まる待望論と唯一の懸念 
NEWSポストセブン
『マモ』の愛称で知られる声優・宮野真守。「劇団ひまわり」が6月8日、退団を伝えた(本人SNSより)
《誕生日に発表》俳優・宮野真守が30年以上在籍の「劇団ひまわり」を退団、運営が契約満了伝える
NEWSポストセブン
清原和博氏は長嶋さんの逝去の翌日、都内のビル街にいた
《長嶋茂雄さん逝去》短パン・サンダル姿、ふくらはぎには…清原和博が翌日に見せた「寂しさを湛えた表情」 “肉体改造”などの批判を庇ったミスターからの「激励の言葉」
NEWSポストセブン
貴乃花は“令和の新横綱”大の里をどう見ているのか(撮影/五十嵐美弥)
「まだまだ伸びしろがある」…平成の大横綱・貴乃花が“令和の新横綱”大の里を語る 「簡単に引いてしまう欠点」への見解、綱を張ることの“怖さ”とどう向き合うか
週刊ポスト
インタビュー中にアクシデントが発生した大谷翔平(写真/Getty Images)
《大谷翔平の上半身裸動画騒動》ロッカールームでのインタビューに映り込みリポーター大慌て 徹底して「服を脱がない」ブランディングへの強いこだわり 
女性セブン
映画『八日目の蝉』(2011)にて、新人俳優賞を受賞した渡邉このみさん
《ランドセルに画びょうが…》天才子役と呼ばれた渡邊このみ(18)が苦悩した“現実”と“非現実”の境界線 「サンタさんを信じている年齢なのに」
NEWSポストセブン