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群馬出身で苗字も違うのに「幸村の末裔」主張男 その根拠は

 夫婦の日常も様々だが、あらゆる夫婦のエピソードが、漫談家の綾小路きみまろにメールや手紙で続々と寄せられている。今回寄せてきたのは、ご主人(42歳)が通信メーカー勤務の奥様(38歳)。小学6年生の息子さんがいます。

 * * *
 息子が歴史に興味を持ち出し、「僕、戦国武将の中だと、真田幸村が一番好き」と、毎週、大河ドラマの『真田丸』を観るように。すると突然、主人が「実はパパは幸村の末裔なんだ」と言い出しました。

「パパ、凄い!」「ウソでしょ? 今までそんな話、聞いたことないわよ」。驚く息子と私に「苗字も違うし、うちの実家は群馬。真田家ゆかりの長野と何の関係もない。でも、これには訳があるんだ」と主人。

「関ケ原の戦いで敗れた幸村は、和歌山の九度山で隠遁生活を送る。その時、地元の女性との間に産まれたのが、オレのご先祖様だ」

「なんで和歌山にいないで、群馬に移ったの?」

「大坂夏の陣で幸村が捕らえられた時、一族は徳川の追手を避けて、全国に逃げたんだ」

 息子は翌日から学校で「僕の先祖は真田幸村だ!」と言いふらしてるようですし、ここはきちんと確かめないと。群馬に住む主人のお姉さんに聞くと、「ウソよ!」。え~っ! 何でも、主人のお父さんも学生時代から「水戸黄門の末裔」とウソをついていたそう。

「『全国漫遊で群馬に来た水戸黄門と、地元の女性の間にできた子供の末裔だ』って。実際には漫遊なんかしてないのにね。うちは何百年も続く群馬のネギ農家だし」

 親子2代の末裔詐称。信じ切っている息子にどう打ち明けるか。真田紐で主人をグルグル巻きにし、お仕置きしたい気分です!

※週刊ポスト2016年5月20日号

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