国内

人気のダムツーリズム 矢木沢、三国川、豊平峡ダムの魅力

群馬県・矢木沢ダム

 今、インフラツアーが人気だ。中でも、洪水から地域を守り、治水、発電などの役割も果たすダム見学は、インフラツアーの中で約7割を占める。点検や観光のために行われる放流は圧巻だ。近年登場したダムカレーの人気も上昇中。

 形式の違うダムをはしごして見られるのが、群馬県の利根川本川の最上流部に1967年に建設された「矢木沢ダム」。展望台からは上越国境の山に囲まれた奥利根湖が望め、雄大なダムの形式も圧巻だ。

「近くには、形式の違う奈良俣ダム、藤原ダムなどがあり、巨大ダムのはしごもできます。近くには、水上温泉もあり、旅の疲れも癒せますよ」(国土交通省 河川環境評価分析官・三橋さゆりさん、以下「」内同)

 毎年5月(今年は5月15日に実施)には、点検放流が行われ、最大毎秒約30立方メートルの水の放流に、人々から驚嘆の声が上がった。平日にもかかわらず約1900人が訪れた。

◇DATA
参加費:無料
アクセス:JR水上駅から車で約40分
開催日:見学は通年。点検放流は毎年5月頃に実施

 続いては、映画『ホワイトアウト』のロケ地にもなった新潟県の「三国川ダム」だ。福島県尾瀬地方と群馬県水上町に接する山あいに位置し、洪水や渇水を防ぐため、計画から20年近くかけて建設された三国川ダム。

「なかなか見ることができないダム内部にある点検用トンネル『監査廊』も、職員の案内によって見学することができます」

 11月までの毎週金曜から日曜日には、管理用水力発電の余剰電力を使ってダムや管理所前の噴水でライトアップが行われ、昼間とは違った幻想的な風景が広がる。

◇DATA
参加費:無料
アクセス:JR六日町駅からバスで25分、野中下車。そこから徒歩45分
開催日:監査廊開放は平日1日4回、土日祝は1日5回実施。火曜、水曜、大雨の日は休止

 そして、「ダム湖100選」に選定、雄大な自然に癒されるのが北海道の「豊平峡ダム」だ。豊平川の治水で、周囲は雄大な自然に囲まれており、林野庁の「水源の森100選」や「ダム湖100選」にも選定されている。

「夏は観光放流が行われ、秋は紅葉の名所として全国から観光客が集まります。ダムのトンネルの温度は約10℃、湿度が約100%と年中一定の環境に保たれているため、ワインの貯蔵実験所としての役割も」。

 8月7日には、ダム見学とさっぽろ大通りでのビアガーデンがついたツアー(1万800円)も実施予定。

◇DATA
参加費:無料
アクセス:JR札幌駅より車で約1時間
開催日:観光放流は10月まで1日3回

※女性セブン2016年7月14日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

サントリー新浪剛史会長が辞任したことを発表した(時事通信フォト)
《総スカン》違法薬物疑惑で新浪剛史サントリー元会長が辞任 これまでの言動に容赦ない声「45歳定年制とか、労働者を苦しめる発言ばかり」「生活のあらゆるとこにでしゃばりまくっていた」
NEWSポストセブン
「第42回全国高校生の手話によるスピーチコンテスト」に出席された佳子さま(時事通信フォト)
《ヘビロテする赤ワンピ》佳子さまファッションに「国産メーカーの売り上げに貢献しています」専門家が指摘
NEWSポストセブン
王子から被害を受けたジュフリー氏、若き日のアンドルー王子(時事通信フォト)
《エプスタイン事件の“悪魔の館”内部写真が公開》「官能的な芸術品が壁にびっしり」「一室が歯科医院に改造されていた」10代少女らが被害に遭った異様な被害現場
NEWSポストセブン
香港の魔窟・九龍城砦のリアルな実態とは…?
《香港の魔窟・九龍城砦に住んだ日本人》アヘン密売、老いた売春婦、違法賭博…無法地帯の“ヤバい実態”とは「でも医療は充実、“ブラックジャック”がいっぱいいた」
NEWSポストセブン
初の海外公務を行う予定の愛子さま(写真/共同通信社 )
愛子さま、インスタに投稿されたプライベート感の強い海水浴写真に注目集まる “いいね”は52万件以上 日赤での勤務をおろそかにすることなく公務に邁進
女性セブン
岐路に立たされている田久保眞紀・伊東市長(共同通信)
“田久保派”の元静岡県知事選候補者が証言する “あわや学歴詐称エピソード”「私も〈大卒〉と勝手に書かれた。それくらいアバウト」《伊東市長・学歴詐称疑惑》
NEWSポストセブン
2021年に裁判資料として公開されたアンドルー王子、ヴァージニア・ジュフリー氏の写真(時事通信フォト)
「少女を島に引き入れ売春斡旋した」悪名高い“ロリータ・エクスプレス”にトランプ大統領は乗ったのか《エプスタイン事件の被害者らが「独自の顧客リスト」作成を宣言》
NEWSポストセブン
東京地裁
“史上最悪の少年犯罪”「女子高生コンクリート詰め事件」逮捕されたカズキ(仮名)が語った信じがたい凌辱行為の全容「女性は恐怖のあまり、殴られるままだった」
NEWSポストセブン
「高級老人ホーム」に入居したある70代・富裕層男性の末路とは…(写真/イメージマート)
【1500万円が戻ってこない…】「高級老人ホーム」に入居したある70代・富裕層男性の末路「経歴自慢をする人々に囲まれ、次第に疲弊して…」
NEWSポストセブン
橋幸夫さんが亡くなった(時事通信フォト)
《「御三家」橋幸夫さん逝去》最後まで愛した荒川区東尾久…体調不良に悩まされながらも参加続けていた“故郷のお祭り”
NEWSポストセブン
麻原が「空中浮揚」したとする写真(公安調査庁「内外情勢の回顧と展望」より)
《ホーリーネームは「ヤソーダラー」》オウム真理教・麻原彰晃の妻、「アレフから送金された資金を管理」と公安が認定 アレフの拠点には「麻原の写真」や教材が多数保管
NEWSポストセブン
”辞めるのやめた”宣言の裏にはある女性支援者の存在があった(共同通信)
「(市議会解散)あれは彼女のシナリオどおりです」伊東市“田久保市長派”の女性実業家が明かす田久保市長の“思惑”「市長に『いま辞めないで』と言ったのは私」
NEWSポストセブン