昔は全教科の宿題が入った『夏休みの友』という冊子があり、「ずっとサボッていて、8月末に焦って全部をやろうとしたが、ダメだった」という人も少なくないのではないか。
「そんな冊子、いまはありませんよ。もともと、各教科の宿題が少しずつ幅広く入っている『夏休みの友』をこなしても学習効果が低かった。代わりに、漢字や算数のドリルなど各教科から宿題を出しています」(前出・福島県校長)
『夏休みの友』がなくなっても、始業式直前の「最後の追い込み」はなくなっていないようだ。「自由研究」は強制ではなく、児童の自主性に任せる。
「県や市などが主催する、科学観察などのコンクールを紹介し、興味を持った子だけがやる形式をとっています」(埼玉県・小学校教諭)
存在はしているものの、名前が変わったのが「プール開放日」である。
「いまは『プール指導日』です。以前、プール開放日に事故があったことから、開放して子供を遊ばせるのではなく、教師もプールの中に入って水泳の指導をしなければならない」(前出・福島県校長)
※週刊ポスト2016年8月5日号