11.5ゲーム差をひっくり返した1996年の巨人の「メークドラマ」だって、“優勝しないと日本シリーズに進めない”というプレッシャーがあったからこそ大逆転が起きた。2位か3位でもチャンスが残るなら、あんな奇跡は起こっていなかったでしょう。
人間は厳しく高いハードルを課せられると色々と考え、工夫し、努力する。コリジョンルールにしてもそうだが、選手を過保護にしてもいいことはない。選手はルールや制度に合わせて能力が伸びたり、落ちたりするが、CSのような制度があると選手のレベルはどんどん下がる。
本来、こんな害悪しかない制度は球界トップであるコミッショナーが“やめる”と宣言してしまえば済むこと。なぜそんな簡単なことがわからないのか、本当に理解に苦しむ。
だから、プロ野球ファンに国民投票で聞いてみればいい。レベルの高い野球を観たいと願うファンの声に応えて、こんな滅茶苦茶な制度は即刻廃止するべきだ。
※週刊ポスト2016年8月5日号