7月は涼しい日々が続き、今年は冷夏かと思いきや一転して、8月に入ったら突然気温は上昇。自律神経を乱して夏バテしないためにも、せめて夜はしっかりと睡眠をとりたいところ。そこで、眠りのスペシャリストに暑さで寝苦しい夜、ぐっすりと眠るためのコツとオススメの快眠グッズを教えてもらった。
深い眠りは体温を下げていくことで得られ、体温をスムーズに下げられるように空間(温度と湿度)と寝具の調整が必要だと、快眠セラピストで睡眠環境プランナーの三橋美穂さんは言う。
空間の調節は、エアコンと扇風機の併用を推奨する。エアコンの設定温度を28~29度で設定しても、風があると涼しく感じるので快適に眠れる。ドライでは電気代が高くなり、また、タイマーで消すと温度変化で睡眠が分断されてしまうため、高めの温度設定で朝までつけている方が経済的な上に快眠も保てる。
「体温は寝始めが高く、深い眠りに入るとぐっと下がりますから、エアコンの二段階設定をおすすめします。就寝の1時間ほど前から25度程度で部屋を冷やしておいて、就寝時に28度前後に上げると1時間くらいかけて室温が上がっていくので、体温が下がった頃に室温は上がり、冷えを防ぎます。熱帯夜の日は一晩つけておくと、朝まで快適に眠れます。睡眠中の熱中症で運ばれる人は多いので、エアコンの我慢は禁物です」(三橋さん、以下「」内同)
寝具は涼感タイプを使うといい。特に敷きパットが大切で、背中が敷き布団と密着していていると、じわじわと暑くなって目が覚めてしまう。背中のムレを防ぐためには、熱を逃がせる通気性のいいタイプを推奨する。ただし、ジェルマットと接触冷感生地を使った敷パッドは室温に影響されるため、冷房が苦手な人が使うものではないのでご注意を。
「背中の蒸れを防ぐ、もう一つの方法は、横向きに寝ること。抱き枕を抱いて寝るのもおすすめです」
以下は、三橋さんがおすすめする「快眠グッズ」だ。
■小豆枕
「頭寒足熱」と言うが、頭冷やすと脳の温度が下がりやすくなって入眠しやすくなる。三橋さんがお勧めするのは、手製の「小豆枕」。