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近年BPOで問題となった番組 クロ現、カスペほか5番組

放送局は「スポンサー対策」で逃げの一手(写真:アフロ)

“テレビ離れ”が叫ばれるなか、視聴率競争に鎬を削るテレビ局の“お目付役”として知られているのが「BPO(放送倫理・番組向上機構)」だ。近年BPOで問題となったテレビ番組を振り返ってみよう。

◆『クローズアップ現代』(2014年5月14日放送 NHK・報道)BPOの見解=放送倫理上重大な問題アリ

 多重債務者を出家させて戸籍の名前を変え金融機関から多額の金を騙し取る「出家詐欺」の実態を放送。裏付け取材を欠いたまま、出家詐欺のブローカーと称する男性を登場させ、実際とは異なる情報を視聴者に伝えたことが問題とされた。

◆『カスペ! 「あなたの知るかもしれない世界6」』(2015年2月17日放送 フジテレビ・バラエティー)BPOの見解=放送倫理上問題アリ。

 自転車事故の問題を放送した際、被害者遺族の立場から事故の悲惨さを訴えたいとインタビューに応じた男性に、番組側は放送の大部分が当たり屋事件を扱うことを男性に知らせず、番組の趣旨や取材意図の説明が不十分だったと指摘された。

◆『ニュースな晩餐会』(2015年3月8日放送 フジテレビ・バラエティー) BPOの見解=人権侵害である
 
 ストーカー事件の被害を役者による再現映像とインタビュー、実際の隠し撮り映像などで構成。放送によりストーカー行為をさせていた首謀者として描かれた登場人物が実際の職場で同定でき、名誉を毀損する人権侵害があったと判断された。

◆『ざっくりハイタッチ』(2015年9月12日放送 テレビ東京・バラエティー)BPOの見解=審議入り

 芸人が育児を学ぶという企画において、芸人が赤ちゃん役となり下半身を露わにしておむつ交換をしたり、女優がおむつ姿の芸人のマッサージを行い男性器を反応させたりした演出が、民放連の放送基準に抵触する可能性を含んでいるとして審議入りした。

◆ 『珍種目No.1は誰だ!? ピラミッド・ダービー』(2016年6月19日放送 TBS・バラエティー)BPOの見解=審議入り

 顔相鑑定士らが「双子が入れ替わったか見極める」コーナーに出演。うち1人が、実際には最後まで出演したのに、映像を加工して途中で脱落したように放送したのが問題とされ、審議入り。

※SAPIO2016年9月号

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