国内

災害対策の新認識「1週間分の食料確保すべき」

 いつ大きな地震が起きてもおかしくない“地震大国”日本では、阪神・淡路大震災、東日本大震災、熊本地震など、大震災を経るたびに多くの教訓を得て、生き残るためのマニュアルを更新してきた。しかし、そのマニュアル通りに行かないことも少なくない。

 多くの防災マニュアルには、発災から3日程度で支援物資が届くと記されている。しかし、今年4月に起きた熊本地震では、3日経っても充分な支援物資が到着しない避難所が多く見られた。被災地からは食料や水などの不足を訴える声が相次いだと、災害危機管理アドバイザーの和田隆昌さんは言う。

「これまで家庭の食料備蓄は支援物資が届くまでの3日分とされていましたが、余裕をもって支援を待つためには1週間分確保しておくべきだと認識が変わりました。広い地域に被害が及ぶ可能性が高い南海トラフ巨大地震などを想定すると、なおさらです。1週間分といわれると急にハードルが上がるように感じますが、一般家庭の冷蔵庫には普段から3日分程度の食料が入っているものです。残り4日分の非常食として充当できる分を常備しておけば安心です」

 このように自然災害では想定外のことが起こり、これまでの常識が覆されることがよくある。地震大国である日本は、大震災が起こるたびに新たに教訓を得て、災害対策を進化させてきた。

 しかし、その事実を知らず、古い知識のまま止まっている人が多いのが現状だ。いざというとき後悔しないためにも、過去の震災経験を生かしてアップデートした防災最新情報を確認しておく必要がある。

※女性セブン2016年9月15日号

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