「海外の商品はおすすめしません。日本の商品は、歯を白くする過酸化尿素は10%までしか含まれていませんが、海外の商品は30%含まれているものもあります。そのぶん、知覚過敏のリスクが高まります。自分で薬剤を使わずに、歯科医に相談してください」(市川さん)

 ホワイトニングの費用は、歯科医や地域によって大きく差があり、一概には言えないが、1回1万円以上かかることが一般的だ。決して安価ではないが、「白くなるまで計画を立てて続けることが必要」だと前出・坂上さんは言う。

「1度歯科医でホワイトニングをしてそれなりに白くなったとしても、10か月程度で元に戻ります。ホワイトニングは1回で白くなって、そのまま維持できるものではありません。歯科医と自宅でのケアの積み重ねが大事です。初めの1回でやめてしまうのは、お金をドブに捨てているようなものです」

 ホワイトニングには、以上のように知覚過敏のリスク、高額な治療費などデメリットが目立つ。そもそも、虫歯と違って病気ではないので、無理に白くする必要はないという意見もある。だが、歯の黄ばみがとれて白くなることで、見た目は圧倒的に若返る。坂上さんの病院に来るのは、若い人より50~60代の人のほうが多いという。

「歯の色が明るくなると、見た目だけではなく、気持ちまで若返ると好評です。費用はかかりますが、体質に問題ない人であれば、安全に治療を続ければ100%白くなりますよ」(坂上さん)

 入れ歯も差し歯もホワイトニングも、完全に理想通りに叶うことは至難の業。正しい知識と自己管理が求められる。

※女性セブン2016年9月22日号

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