先日、テレビですっぴんを披露し、「きれいすぎ!」と話題になった麻木久仁子さんは「今53才なんですが、43才に見えたいとは思わないけれど、63才に見えたいとも思わない」と白髪染めを続けている。
「ちょっと白髪をほったらかしにしておくと、娘から“ママ、美容院に行った方がいいよ。まずいよ、やばいよ。テレビに出てはいけない姿になってる”って言われます(苦笑)。だらしないって思うんでしょうね。
ハイビジョンになったときは毛穴が問題になりましたけど、4K時代の今、ヘアメイクさんの間で話題になっているのは、髪質がわかるっていうことなんですって。髪の毛がぱさついているとか、応急処置で白髪染めをしたとか、そういうのがわかる。本当に恐ろしい時代になりました」
一方で、女優の草笛光子(82才)、デザイナーの島田順子さんなど、美しい白髪が憧れの対象になっている女性もいる。それは街中でも同じで、白髪を隠さず堂々とオシャレを楽しむシニアが増えてきている。
麻木さんは、そういった女性たちを「品があって、素敵だ」と絶賛するが、だからといって自分が白髪を選択するというのは別問題だという。
「ありのままでいながら美しく品よく映るのは、選ばれし“白髪エリート”のなせるワザだと思うんです。素人が真似しちゃいけない。変に手を出したらいけない領域です。自分自身の内なる生命力に自信がある人じゃないと。その人間力が私にはまだない! 私のような小娘では白髪に負けてしまう。無理でございます(笑い)」(麻木さん)
美容医療業界ではアンチエイジングの技術が劇的に進んでいる。切ったり張ったり、埋め込んだり注射したり。人からそれがどう見えるかはともかく、願いさえすれば、若さを保つことはいともたやすい世の中になった。
ヘア部門にいたってはもっとお手軽だ。美容院では白髪が目立たないような染め技術が進み、ナチュラルなグレーヘアを実現させた。ドラッグストアで薬剤を買えば、自宅でも20分もあれば変身できる。だからこそ、白髪染めのやめ時がわからない。
※女性セブン2016年10月13日号