「焼きそば」について新しい作り方が広まっている。超簡単で洗いモノがほとんどでないというその作り方とは。(取材・文=フリーライター・神田憲行)
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先日日経新聞を読んでいて興味深い記事を見つけた。9月24日付けの「トレンドサーチ」という流行り物を紹介する不定期連載の記事で、「焼きそばイメチェン」と題して、都内にできた焼きそば店の流行について紹介していた。私は月に3、4回は焼きそばを作るくらい好きなのでその記事をふむふむと読んでいて、最後のところで「ほう」となった。
《家庭でもクッキングシートで麺や具材を包んで電子レンジで調理する「ペーパー焼きそば」(中略)といったレシピを楽しむ人が増えている》
えっ電子レンジなんかで焼きそばができるの? なにそれ美味しいの?
家で焼きそばを作るときにいつも不満なのが、麺をほぐすために水を加えるため、べちょっとしてしまうことだった。ジャーナリストの佐々木俊尚氏が紹介していた加水しないでフライパンで麺をじっくり焼く方法も試した。麺がぱりぱりしてこれはこれで美味しいのだが、お店で食べるようなもっちり感は当然無い。お店とは麺からして違うのだから当然なのだが、私は「焼きそばの壁」にぶち当たっていた。
でクッキングシートのメーカーのHPを見ると、ちゃんとクッキングシートを使った焼きそばのレシピを公開していた。さっそくレシピを公開している2社のクッキングシートを購入してきて、焼きそばを作ってみることにた。気分は「とと姉ちゃん」の商品検査である。
作り方は後ほどもう少し詳しく説明するが、基本はシートの上に切った具材と麺を乗せて、粉ソースを振りかけ、それをキャンディーの包み紙のように丸めるだけである。それを電子レンジに放り込んでチン。4分後に包みを開けてかき回して、麺を頬張った。
憤りを感じた。自分が必死こいてフライパンで炒めていた焼きそばはなんだったのかと思うくらいに美味い。麺はべちゃつかずにもっちりしているし、野菜も今まで油で炒めてソースでまとめるとみんな同じになっていたのが、キャベツはキャベツ、アスパラはアスパラの味がして美味い。
なんでこんなに美味しくできてしまうのか、メーカーに取材した。