コラム

40代投資家 IPO銘柄への集中投資で6000万円の利益

IPO投資を成功させる秘訣は

 大波乱の2016年相場だが、個人投資家たちはいかにして相場の波を乗り切り、はたまた呑み込まれてしまったのか。投資歴16年の「まねとら」さん(40代)が、自身のトレード体験を振り返る。

 * * *
 IPO(新規上場)銘柄を中心にした取引で、今年は1月からの半年間で6000万円ほどの利益をあげています。とはいえ、値動きの激しい新興市場のIPO銘柄は心臓に悪い(笑)。資産もある程度大きくなってきたし、「もう少しゆったりとトレードをしたい」と考えていた頃、以前、投資していた東証2部のIPO銘柄のチャートをたまたま見たんです。すると、当時と比べて株価が2~3倍になっていた。

 東証2部は注目されにくいので株価も放置されやすいのですが、上方修正の発表などがあれば適正株価に収斂する可能性が高い。そこで、東証2部のIPO銘柄に狙いを定めました。

 半年間の利益のうち、特に大きくかったのは、昨年12月に上場したケイアイスター不動産(3465)。関東エリアを中心に戸建て住宅などを販売する会社で、公募価格の時点で配当利回りは4.4%、PER(株価収益率)は6.8倍と非常に割安でした。業績も申し分なかったので、ここに大きく投資しようと決心しました。

 公募で当たったのが2000万円ほどで、上場初日に3000万円ほど追加購入。初値1282円の後は、今年1月の1006円までジリ下げだったのでさらに1000万円ほど買い増し。最大6.5万株、合計6000万円以上持っていましたね。売られていた1月には利回りが5%以上にもなったので、「株価が上がらなくても、このまま配当をもらっていればいいや」という気持ちもありました。

 そんななか、上方修正と増配を発表。その直後から徐々に利益確定していきましたが、半年足らずで3000円近くまで急騰! 最終的には1銘柄だけで合計6000万円ほどの利益を得ることができました。ほかにも、中本パックス(7811)、ジャパンミート(3539)で、それぞれ200万円ほどの利益をあげています。

 注目されにくい東証2部銘柄ですから、結果が出るまでやはり1年くらいはかかる。それに耐えて保有し続けることができる心の拠りどころは、その会社の詳細な分析です。IPOの情報サイトなどを参考に、しっかり調べるようにしています。

【PROFILE】神奈川県在住。財務・経理部門で働く兼業投資家。仕事柄、企業業績を見ることが多い。現在の運用額は日本株で約1億2000万円、投資信託・外債等で約5000万円。2007年に“億り人”の仲間入り。ツイッターは@monex_no

※マネーポスト2016年秋号

関連記事

トピックス

監禁暴行の被害女性はW不倫の相手と別れ話で揉めていた(写真提供/イメージマート)
《ベテラン刑事が振り返る仰天事件》幼い娘2人を放置し…不倫相手に溺れた末、DVから逃げて警察署へ駆け込んだ母親 子供を保護した警察官へ放った「私は母である前に女なんです」
NEWSポストセブン
空いている電車内で居眠りしていた様子を盗撮され、一方的に非難する字幕とともにSNS投稿された(写真提供/イメージマート)
《SNSへの勝手なさらし被害》障がい者の家族がいる女性が専用スペースに車を駐車したところ…「不正利用」と決めつけられ”言い合い”の動画が拡散
NEWSポストセブン
(時事通信フォト)
《佳子さま盗撮騒動その後》宮内庁は「現時点で対応は考えておりません」…打つ手なし状態、カレンダー発売にも見える佳子さまの“絶大な人気ぶり”
NEWSポストセブン
中国が台湾侵攻を決断したらロシアが呼応する可能性も(習近平主席/EPA=時事)
《EU国防委員らが警告》2027年はロシアと中国の同時侵攻が現実化する「最も危険な瞬間」、中国の台湾侵攻にロシアが呼応する可能性
NEWSポストセブン
2025年7月場所
名古屋場所「溜席の着物美人」がピンクワンピースで登場 「暑いですから…」「新会場はクーラーがよく効いている」 千秋楽は「ブルーの着物で観戦予定」と明かす
NEWSポストセブン
アメリカから帰国後した白井秀征容疑(時事通信フォト)
【衝撃の証拠写真】「DVを受けて体じゅうにアザ」「首に赤い締め跡」岡崎彩咲陽さんが白井秀征被告から受けていた“執拗な暴力”、「警察に殺されたも同然」と署名活動も《川崎・ストーカー殺人事件》
NEWSポストセブン
ドバイの路上で重傷を負った状態で発見されたウクライナ国籍のインフルエンサーであるマリア・コバルチュク(20)さん
《“ドバイ案件”疑惑のウクライナ美女》参加モデルがメディアに証言した“衝撃のパーティー内容”「頭皮を剥がされた」「パスポートを奪われ逃げ場がなく」
NEWSポストセブン
今はデジタルで描く漫画家も多くなった(イメージ)
《漫画家・三田紀房の告白》「カネが欲しい! だから僕は漫画を描いた」父親の借金1億円、来る日も来る日も借金を返すだけの地獄の先に掴んだもの
NEWSポストセブン
詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(左/Xより)
【伊東市・田久保市長が学歴詐称疑惑に “抗戦のかまえ” 】〈お遊びで卒業証書を作ってやった〉新たな告発を受け「除籍に関する事項を正式に調べる」
NEWSポストセブン
違法薬物を所持したとして不動産投資会社「レーサム」の創業者で元会長の田中剛容疑者が逮捕された
《不動産投資会社レーサム元会長・注目の裁判始まる》違法薬物使用は「大きなストレスで…」と反省も女性に対する不同意性交致傷容疑は「やっていない」
NEWSポストセブン
女優・福田沙紀さんにデビューから現在のワークスタイルについてインタビュー
《いじめっ子役演じてブログに“私”を責める書き込み》女優・福田沙紀が明かしたトラウマ、誹謗中傷に強がった過去も「16歳の私は受け止められなかった」
NEWSポストセブン
13日目に会場を訪れた大村さん
名古屋場所の溜席に93歳、大村崑さんが再び 大の里の苦戦に「気の毒なのは懸賞金の数」と目の前の光景を語る 土俵下まで突き飛ばされた新横綱がすぐ側に迫る一幕も
NEWSポストセブン