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百寿者77人の京丹後市 魚や豆、おやつに板わかめの食生活

百寿者の食生活は?

 厚生労働省が今年9月に、116歳で日本最高齢と認定した鹿児島県喜界町の田島ナビさんは、現在も食欲は旺盛で、味噌汁が好物。お粥や味噌汁などをミキサーにかけて食べている。やはり日本人には米と味噌汁なのか。

 元順天堂大学教授で、アンチエイジングを専門とする白澤抗加齢医学研究所所長の白澤卓二氏はこういう。

「パンは、生活習慣病と認知症のリスクを高めるグルテンを含んでいますが、お米にグルテンは含まれていません。

 また、味噌汁は長寿者の食事の定番といえるでしょう。味噌に含まれるたんぱく質はコレステロール低下や脳血栓予防に効果があります。ビタミンEも豊富で、大豆レシチンは動脈硬化の予防効果があります。大豆のイソフラボンの効果で、1日3杯以上、味噌汁を飲むと、乳がん発症リスクを40%下げるというデータもあります」

 京都府の京丹後市は、100歳超えの長寿者が多いことで有名で、2016年4月1日現在で百寿者は77人もいる。同市は、百寿者の食生活を紹介した『「京丹後」百寿人生のレシピ』というパンフレットを発行しているほど。同市健康長寿福祉部健康推進課に聞いた。

「海に面した市ですので、ご長寿の方々は地元で穫れるアジ、イワシ、カレイ、キス、サバ、トビウオ、ハタハタなどを幼少のころから現在に至るまで食べていました。昔は魚の保存方法がなかったので、塩漬けにしたり干し魚にしたりと、決して薄味ではないようです。

 豆をたくさん食べられているのも特徴の一つ。かつては家で数種類の豆を植えていて、大豆からは醤油や味噌、豆腐を作っていたようです。また海藻類の消費も多く、板状に延ばして干した『板わかめ』がおやつだったとおっしゃる百寿者が多いです」

 魚と大豆に加えて、わかめや昆布など海藻類も長寿食なのか。前出の白澤氏が解説する。

「水溶性食物繊維が豊富で、腸内環境を整えて免疫機能を保つ効果があるので、長寿につながると考えられます」

 わかめと豆腐の入った味噌汁は、毎日でも食べたい料理だといえそうだ。

※週刊ポスト2016年11月11日号

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