夢を見るのは若者だけではない。40才を超えても、50代になっても、まだまだ夢を実現しようと突き進む人は少なくない。
しかし、その行く手を阻むのが体の不調というもの。たとえば、50代女性ともなれば、更年期障害や体力の低下が大きな問題となる。これが若い人との大きな違いだが、婦人科医の松村圭子さんは「受け入れることが大切」と語る。
「45才から55才くらいの間に、女性の心身は劇的に変化します。ホルモンバランスが崩れ、自律神経まで影響を受けます。その結果、ほてりや急な発汗、イライラ、うつなど、さまざまな症状が出ます。これが更年期障害です」(松村さん、「」内以下同)
更年期を自覚せず、若い時と同じやり方で過ごしていると、心身の負担がさらに重くなる。
「今まで若さや体力で乗り越えられてきたことができなくなるわけですから、夢の実現のためには、他でコントロールしなければなりません。たとえば、家事は便利な家電に頼る、夫を手なずけて手伝ってもらうなど、周りを利用して、自分の力を分散させていくといいでしょう」
まじめで完璧主義な人ほど、できないことがつらくなるが、“これが更年期なんだ”、“当たり前なんだ”と現状を受け入れることも大切だと、松村さんは続ける。
「目の前にやるべきことや集中できる夢がある人は、気づかないうちに更年期が過ぎていたというケースも多いんです」
50代はまだ、人生の折り返し地点。うまく更年期を乗り越えるためにも、夢は持つべきなのかもしれない?
※女性セブン2016年12月1日号