国内

ゆるキャラ 新世代はキモくて可愛いハイブリッド型

2017グランプリ1位のしんじょうくんもハイブリッド型

 ブームは過ぎた、リストラが進行しているなど、最近ではネガティブなニュースが目立つゆるキャラ、ご当地キャラたち。現実に、2010年から毎年、開催されている「ゆるキャラグランプリ」では、第7回の今年、初めてエントリー数が前年より減少した。しかし、「マーケットそのものは大きくなっています」とキャラクター研究家の犬山秋彦さんは言う。

「2011年にキャラクター関連グッズ売り上げが億単位だったのは、その年のゆるキャラグランプリで1位になったくまモンの約25億円だけでした。ところが今は、くまモン以外にも続々と億を稼ぐキャラクターが登場しています。少なく見積もっても5年で10倍以上になっているので、ブームは過ぎたかもしれないが、マーケットとして定着したといえます」

 ではなぜ、ゆるキャラ、ご当地キャラの世界が盛り下がっているような印象を与える話が続くのか。

「キャラクターが登場するイベント数そのものが増えているので、お客さんが分散しています。それぞれのイベントはお客さんが来て盛り上がっていても、極端に大勢の人が詰めかけて話題になる、ということがなくなりました。それに応じてテレビなどへの露出が全体として減っているので、それほど興味がない人には縮小しているように感じるのかもしれません」

 それにしても、キャラクターのリストラが目立つのはどうしてだろう。

「くまモンブームでご当地キャラに注目が集まったのをみて触発され、公共施設を建設することがゴールである箱物行政と同じ感覚でキャラクターを誕生させる例がとても多かったからです。キャラクターを設定して着ぐるみを作ることがゴールで、どんな活動をしてゆくのかといった内容がきちんとしていなかった。そういうキャラクターが淘汰されてきたので、グランプリのエントリー数そのものが減ったのだと思われます」(前出・犬山さん)

 ブーム初期のような派手さはないが、成熟してきたともいえるキャラクターの世界。トップクラスの人気者となるキャラクターと、それら以外ではどんな差があるのか。

「全国区の人気を得られるキャラクターは、やはり才能が突出していて誕生から1、2年でその地位に駆け上がります。最近増えているのは、地元密着で活動を続け、その地域での知名度と人気は抜群だが、全国区ではあまり知られていないキャラクターたちです。地元のイベントへこまめに出演するなど、大半はコツコツ地道な活動を続けているんですよ」(前出・犬山さん)

関連記事

トピックス

愛子さま
【愛子さま、日赤に就職】想定を大幅に上回る熱心な仕事ぶり ほぼフルタイム出勤で皇室活動と“ダブルワーク”状態
女性セブン
テレビや新聞など、さまざまなメディアが結婚相手・真美子さんに関する特集を行っている
《水原一平ショックを乗り越え》大谷翔平を支える妻・真美子さんのモテすぎ秘話 同級生たちは「寮内の食堂でも熱視線を浴びていた」と証言 人気沸騰にもどかしさも
NEWSポストセブン
行きつけだった渋谷のクラブと若山容疑者
《那須2遺体》「まっすぐ育ってね」岡田准一からエールも「ハジけた客が多い」渋谷のクラブに首筋タトゥーで出没 元子役俳優が報酬欲しさに死体損壊の転落人生
NEWSポストセブン
嵐について「必ず5人で集まって話をします」と語った大野智
【独占激白】嵐・大野智、活動休止後初めて取材に応じた!「今年に入ってから何度も会ってますよ。招集をかけるのは翔くんかな」
女性セブン
不倫騒動や事務所からの独立で世間の話題となった広末涼子(時事通信フォト)
《「子供たちのために…」に批判の声》広末涼子、復帰するも立ちはだかる「壁」 ”完全復活”のために今からでも遅くない「記者会見」を開く必要性
NEWSポストセブン
前号で報じた「カラオケ大会で“おひねり営業”」以外にも…(写真/共同通信社)
中条きよし参院議員「金利60%で知人に1000万円」高利貸し 「出資法違反の疑い」との指摘も
NEWSポストセブン
二宮が大河初出演の可能性。「嵐だけはやめない」とも
【全文公開】二宮和也、『光る君へ』で「大河ドラマ初出演」の内幕 NHKに告げた「嵐だけは辞めない」
女性セブン
昨年ドラフト1位で広島に入団した常広羽也斗(時事通信)
《痛恨の青学卒業失敗》広島ドラ1・常広羽也斗「あと1単位で留年」今後シーズンは“野球専念”も単位修得は「秋以降に」
NEWSポストセブン
品川区で移送される若山容疑者と子役時代のプロフィル写真(HPより)
《那須焼損2遺体》大河ドラマで岡田准一と共演の若山耀人容疑者、純粋な笑顔でお茶の間を虜にした元芸能人が犯罪組織の末端となった背景
NEWSポストセブン
JR新神戸駅に着いた指定暴力団山口組の篠田建市組長(兵庫県神戸市)
【ケーキのろうそくを一息で吹き消した】六代目山口組機関紙が報じた「司忍組長82歳誕生日会」の一部始終
NEWSポストセブン
森高千里、“55才バースデー”に江口洋介と仲良しショット 「妻の肩をマッサージする姿」も 夫婦円満の秘訣は「お互いの趣味にはあれこれ言わない」
森高千里、“55才バースデー”に江口洋介と仲良しショット 「妻の肩をマッサージする姿」も 夫婦円満の秘訣は「お互いの趣味にはあれこれ言わない」
女性セブン
元工藤會幹部の伊藤明雄・受刑者の手記
【元工藤會幹部の獄中手記】「センター試験で9割」「東京外語大入学」の秀才はなぜ凶悪組織の“広報”になったのか
週刊ポスト