芸能

真田丸論争 最終結論を出したのは三谷幸喜ではなくタモリ

「2つの真田丸問題」に終止符が打たれた?(公式HPより)

 両腕を広げたタモリ(71)が「こうですよ、こう! 出丸は!」と声のトーンを上げる──11月12日放送のNHK人気番組『ブラタモリ』の一場面だ。「真田丸スペシャル」と題したこの日は、大坂冬の陣で真田幸村が徳川勢を撃退した出城で、大河ドラマのタイトルにもなっている「真田丸」がどこに存在したかを探し歩く内容だった。

 そしてこの『ブラタモリ』が、注目されていた「2つの真田丸問題」に思わぬ形で“終止符”を打ったのだ。

「真田丸は大坂冬の陣の後、徳川勢によって徹底的に破壊され、残された痕跡や史料が少ないため、『どこにどんなかたちで存在したか』がはっきりしていませんでした。そうしたなかでこれまでは、大坂城に接した『半円形の簡素な砦』と考える説が有力でしたが、近年、新たな史料が見つかり、大坂城から独立した『巨大な出城』だったとする新説が登場していました」(歴史研究家・井手窪剛氏)

 NHKは大河『真田丸』の放送開始直前の今年1月、『歴史秘話ヒストリア』でこの新説を大々的に取り上げた。ところが、その後に全国を巡る「特別展『真田丸』」が始まると、その図録のなかで、新説について「根拠がない」と批判する研究者の論考を掲載。研究家の間では“NHKはどっちの立場なんだ?”と話題になっていることを本誌・週刊ポストでは何度か、取り上げてきた。

「大河では、真田丸が城の惣構(外郭)から張り出した、“旧説風”の見取り図が出てきたかと思うと、合戦のシーンで登場した真田丸は独立した城のように見える“新説風”だった。11月13日放送回までを観るかぎり、うまくボヤかして結論を出さなかったようだ」(同前)

 そこへ登場したのが『ブラタモリ』である。

「真田丸スペシャル」では古い絵図と現代の地図を重ねながら、石垣の跡や地面の高低差のわかる場所を巡り、次々と「跡地」と認定。タモリのテンションも上がりっぱなしだった。

「番組で参照されていた絵図は、“新説”の根拠となった絵図と同じ内容のものなんです。思わぬかたちでNHKは“結論”を出しましたね」(同前)

 大河はいよいよ大坂冬の陣が終結。跡地がどこか探すのも難しいほど真田丸が破壊されてしまったことに、思いを馳せながら見るのも一興か。

※週刊ポスト2016年12月2日号

関連記事

トピックス

全米野球記者協会ニューヨーク支部主催のアワードディナーに出席した大谷翔平と、妻・真美子さん(左/時事通信フォト、右/提供:soya0801_mlb)
《真美子さんが座る椅子の背もたれに腕を回し…》大谷翔平が信頼して妻を託す“日系通訳”の素性 “VIPルーム観戦にも同席”“距離が近い”
NEWSポストセブン
司法省がアンドリュー元王子の写真を公開した(写真/Getty Images)
《白シャツ女性に覆いかぶさるように…》エプスタイン・ファイルで新公開されたアンドリュー元王子とみられる人物の“近すぎる距離感の写真” 女性の体を触るカットも
NEWSポストセブン
(時事通信フォト)
【2・8総選挙「大阪1〜10区」の最新情勢】維新離党の前職が出た2区、維新前職vs自民元職vs野党候補の5区で「公明党票」はどう動くか
NEWSポストセブン
なぜ実の姉を自宅で監禁できたのか──
《“お前の足を切って渡すから足を出せ”50代姉を監禁・暴行》「インターホンを押しても出ない」「高級外車が2台」市川陽崇・奈美容疑者夫妻 “恐怖の二世帯住宅”への近隣証言
NEWSポストセブン
東京拘置所(時事通信フォト)
〈今年も一年、生きのびることができました〉前橋スナック銃乱射・小日向将人死刑囚が見せていた最後の姿「顔が腫れぼったく、精神も肉体もボロボロ」《死刑確定後16年で獄中死》
NEWSポストセブン
間違いだらけの議事録は「AIのせい」(写真提供/イメージマート)
《何でもAIに頼る人たち》会社員女性が告白「ケンカの後、彼から送られてきた”彼女の方が悪い”とAIが回答したスクショ」ほどなく破局
NEWSポストセブン
国際ジャーナリスト・落合信彦氏
国際ジャーナリスト・落合信彦氏が予見していた「アメリカが世界の警察官をやめる」「プーチン大統領暴走」の時代 世界の“悪夢”をここまで見通していた
NEWSポストセブン
高市早苗首相(時事通信フォト、2025年10月15日)
《頬がこけているようにも見える》高市早苗首相、働きぶりに心配の声「“休むのは甘え”のような感覚が拭えないのでは」【「働いて働いて」のルーツは元警察官の母親】 
NEWSポストセブン
ジェンダーレスモデルの井手上漠(23)
井手上漠(23)が港区・六本木のラウンジ店に出勤して「役作り」の現在…事務所が明かしたプロ意識と切り開く新境地
NEWSポストセブン
元日に結婚を発表した女優の長澤まさみ(時事通信フォト)
長澤まさみ「カナダ同伴」を決断させた「大親友女優」の存在…『SHOGUN』監督夫との新婚生活は“最高の環境”
NEWSポストセブン
国際ジャーナリスト・落合信彦氏
【訃報】国際ジャーナリスト・落合信彦氏が死去、84歳 独自の視点で国際政治・諜報の世界を活写 
NEWSポストセブン
薬物で急死した中国人インフルエンサー紅紅(左)と交際相手の林子晨容疑者(右)(インスタグラムより)
「口に靴下を詰め、カーテンで手を縛り付けて…」「意識不明の姿をハイ状態で撮影」中国人美女インフルエンサー(26)が薬物で急死、交際相手の男の“謎めいた行動”
NEWSポストセブン