果たしてこの世の中のどれくらいの人が「天職」に出会えているのだろうか──。千葉県に住むデパート勤務の女性Mさん(35才)の夫(40才)は、現在アルバイト中。夫いわく「天職」なのだというが…。Mさんが告白する。
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IT関連会社のリストラにあい、次の仕事が見つかるまでのつなぎとして、コンビニでアルバイトを始めた夫。
再就職のために職安に通い、空いた時間はネットで新しい仕事を探し面接も行ってと、「パパって、意外と逆境に強いよね」と、ビールを注いであげていたりしていたわけ。
ところがよ。それも最初のひと月だけで、今はまじめさの方向性を間違えているとしか思えない。週に6日、早朝から深夜まで1日、2回コンビニに出勤する日もあって、再就職をしようとする気配がまったくなくなったの。
なぜかというとアルバイト3か月目にして、バイトリーダーになったから。今まで一度も役職についたことがない夫は、この肩書が気に入って、やる気満々になっちゃった。
「アルバイト全員のシフト管理も、発注も任されているから責任重大なんだよ」と鼻高々で、この間は、「コンビニはおれの天職かも。一生続けたいとオーナーに話すわ」とまで。
いいけどさ。時給900円で「収入よりやりがい」なんて言う奴に、出すビールはないから。
※女性セブン2016年12月15日号